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NFT技術を採用したブロックチェーンゲームの法律的注意点

仮想通貨・デジタル通貨に関する法律

NFTを使ったブロックチェーンゲーム

NFT(Non-Fungible Token)が話題になっていますが、NFTの技術は、ゲームとの相性がよいと言われています。

つまり、ゲーム内のアイテムやキャラクターについて、NFT化してユーザーが権利者になれる、そしてそのNFTを第三者に販売できるなどして、ゲームの外でも広がりを持たせる機能がつけられていたりしています。

このようなNFTを使ったブロックチェーンゲームについて、法律的に注意すべき点はあるのでしょうか?

NFT取得者の権利

ブロックチェーンゲームにおいてユーザーがNFT化されたゲームアイテム等を購入する場合、このユーザーは法律的にどんな権利を取得するのでしょうか?まず所有権は、有体物=形があるもののみが対象なので、デジタルデータは所有権の対象とされていません。

つぎに著作権については、何も取り決めがなければ、ゲーム運営者に帰属します。

NFT化されたゲームアイテム等を購入しても、当然に著作権などの権利がユーザに譲渡されるわけではありません。なのでユーザーは、利用規約などをみて、NFT化されたゲームアイテムなどの権利がどちらにあるかを確認する必要があります。

NFTは、仮想通貨(暗号資産)に該当するか

NFTは、暗号資産(仮想通貨)に該当するのか?については「NFT(Non-Fungible Token)の法律的注意点を弁護士が解説」で詳しく解説をしていますので、ご参照ください。

NFT(Non-Fungible Token)の法律的注意点を弁護士が解説

ブロックチェーンゲームと賭博罪

オンラインゲームでは、いわゆる「ガチャ」の仕組みが採用される場合があります。このようなガチャの仕組みを用いてNFTを販売する場合、賭博罪(刑法185条)に該当しないかが問題となります。

この点「賭博」とは、①偶然の勝敗により②財物の③得喪を争う行為をいいます。そして、②財物とは、デジタルデータなども含みます。そして、③「得喪を争う」とは、誰かが得をし、誰かが損をする関係にあることです。一方、誰も財産を失わないのであれば、この要件に該当しません。

また、NFTには財産的な価値が認められるため、②「財物」にも該当します。さらに、ガチャを回すためにポイントなどが消費され、支払った対価よりも価値の高いNFTを入手できたユーザー払った対価よりも価値の低いNFTを入手するユーザーがいると、③「得喪」の要件も充足します。

よってブロックチェーンゲームでガチャの仕組みを入れる場合には賭博罪に該当しないか、慎重な検討が必要です。

キャンペーンと景品表示法

新規ユーザーを獲得するために、一定の条件を満たしたユーザーに対してNFT化されたゲームアイテム等を無料で配布するなどのキャンペーンを実施する場合があります。このようなキャンペーンを実施する場合、気を付けるべきなのは、景品表示法(プレゼント規制)です。

ポイントは、プレゼントを「事業者が自己の供給する商品・サービスの取引に付随して提供する」(取引付随性)がある場合です。

何かを購入したユーザーに対してプレゼントする場合には、まさにこの取引付随性を満たし、景品表示法の規定を守る必要があります。