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【2024年版】IT企業が法律トラブルを避けるために注意すべき3つの法律規制【著作権法、特定商取引法、薬機法、健康増進法】

IT企業のための法律

IT企業でよくある法律トラブル

弊社(グローウィル国際法律事務所)では日々、IT企業からご相談を頂きます。そんな中、多くの企業が同じような法律トラブル、悩みがあることが分かりました。

法律トラブルが起こると、どうなるか

法律トラブルが起こると、相手方から損害賠償請求行政処分、最悪の場合経営者などが逮捕、有罪などの刑事事件になります。

損害賠償を取られれば、企業の源泉であるお金が取られます。行政処分が下るとそれを公表されて、自社の活動が妨げられます。刑事事件になれば身体を拘束され、前科がつきます。

そして何より法律トラブルになると、経営者や担当者はそのための時間が取られ、精神的にも気になってしまい、本業のリソースが削られてしまいます。

以上のように法律トラブルはできる限り避けるべきなのです。そこで今回はIT企業が気を付けるべき3つの法律を解説します。

著作権法

やはり相談で多いのが著作権です。当たり前ですが他人のコンテンツを勝手に使用してはいけません。ネット上に公開しているものは使用しても良いという考えの方もいらっしゃいますが、絶対にダメです!

パクリコンテンツを上げている人が何もされていないから、自分のパクっても大丈夫だろうという考え方は危険です。

パクリコンテンツもたまたま見つかっていないだけかもしれませんし、法的措置を準備されている段階かもしれません。実際にファスト映画をYouTubeにアップした事例では、損害賠償として5億円の判決が出たり、刑事事件として逮捕、有罪判決が出ています。安易な気持ちで他人のコンテンツをパクるのはやめましょう。

よくある著作権法のトラブル

企業に多い著作権トラブルとしては、他人のコンテンツを使ってしまって、損害賠償請求されたという例です。ある日、突然著作権者の弁護士から、著作権侵害と損害賠償の通知が来るというケースです。

実際、裁判になるケースも珍しくなく、その場合は多額の賠償金を請求されます。著作権法では、他人のコンテンツを使った側が、そのコンテンツを使ったことで儲けた金額や業界相場のライセンス料を損害請求できると規定されています。

他人のコンテンツを使いたい場合

他人のコンテンツを使いたい場合は、コンテンツの権利者から許諾を取ることが必要です。

または、著作権法の「引用」の範囲内であれば、権利者の許諾なく、他人のコンテンツを使用することができます。

著作権法32条1項は、「公表された著作物は、引用して利用することができる。この場合において、その引用は、公正な慣行に合致するものであり、かつ、報道、批評、研究その他の引用の目的上正当な範囲内で行なわれるものでなければならない」と規定しています。

法律上は、「引用」の要件を満たすための具体的なものは規定されていないのですが、裁判例では、次の要件を満たす必要があると言われてます。

明瞭区分性

他人の著作物と自己のオリジナルコンテンツを、きちんと分けることが必要になります。分け方としては、引用する他人の著作物をカッコで括る、他人の著作物の出典を明示するなどの対応が必要です。

主従関係

他人の著作物を引用するときには、質的にも、量的にも、自分のオリジナルがメイン「主」であり、引用する他人の著作物は、「従」という関係でなくてはなりません。

例えば、他人の著作物を全文表示して、最後に「感想はいかがでしたか」という文章を載せる場合には、これは、主従関係がなく、「引用」とはいえないことになります。

またこの他にも、他人のコンテンツを使う必要性、他人のコンテンツが侵害される程度などの要素も考慮されます。引用に該当するかは、専門的な判断が必要なので、弁護士などの専門家に相談するようにしましょう!

著作権法でトラブルを防ぐために重要なこと

以上のことを踏まえて、著作権法のトラブルを防ぐためには以下の観点が重要です。

  • 他人のコンテンツは勝手に使わない!ネット上の公開されているものも同様
  • 他人のコンテンツを使う場合には、権利者の許諾を取るor著作権法の「引用」を要件を満たすようにする
  • 著作権法の引用のポイント「明瞭区分性」と「主従関係」に気を付ける

特定商取引法

ウェブ上で商品・サービスを売る場合に問題になるのが、特定商取引法です。

ウェブ上で商品・サービスを売る場合は、特定商取引法の「通信販売」になります。この事業者が通信販売で注意すべき事項を見ていきましょう!

特定商取引法の表示

通信販売事業者は、「特定商取引法の表示」を行う必要があります。「特定商取引法の表示」は、法律上記載する事項が決まっています。

  1. 対価
  2. 送料
  3. 販売価格・送料等以外に負担すべき内容及び金銭
  4. 代金の支払時期
  5. 代金の支払方法
  6. 商品の引渡時期
  7. 返品特約に関する事項
  8. 事業者の氏名又は名称
  9. 事業者の住所
  10. 事業者の電話番号
  11. 代表者氏名又は責任者氏名
  12. ソフトウェアに係る取引の場合のソフトウェアの動作環境

ここで注意するべき事項は、「返品特約に関する事項」です。

この通信販売は、クーリングオフ制度は設けられていません。ただし、返品の可否や条件(返品特約)について規定する必要があります。

返品特約表示がない場合や、返品特約の記載内容が不十分である場合、利用者には、法律上の返品権(法定返品権)が認められています。法定返品権は、商品・サービスの引渡から起算して8日を経過するまでの間に、利用者が契約解除の意思表示を行うことができるのです。

事業者としてはこのような事態を避けるためにも、返品特約に関する事項をしっかり規定することが必要なのです。

返品特約の表示内容

経済産業省の「通信販売における返品特約の表示についてのガイドライン」では、以下の点について、利用者が容易にその内容について認識することができるように表示が必要であるとされています。

  • 返品の可否
  • 返品の条件
  • 返品に係る送料負担の有無

したがって、「返品不可」や「到着後○日以内に限り返品可能」、「開封前に限り返品可」,「送料はお客様負担」など、上記①から③に該当する返品の重要条件に該当する事項について、わかりやすく表示する必要があります。

セミナーで商品・サービスを売る場合も注意が必要

またセミナーで商品・サービスを売る場合は、特定商取引法の「訪問販売」に当たります。この訪問販売は、クーリングオフの対象になります。

クーリングオフとは何かというと、一定の期間であれば無条件で利用者が契約を解約できる制度です。しかもこのクーリングオフは、法定書面を利用者に渡してから8日以内にできるというものです。とすれば、法定書面を渡していなければ、無期限でクーリングオフができてしまう可能性があります。

事業者としては、きちんと法定書面を作成し、利用者に渡すようにしましょう!

よくある特定商取引法のトラブル

返品特約を定めていなくて、利用者から返品、返金を請求された。クーリングオフの書面を渡していなくて、しばらく経ってからクーリングオフの請求をされた。といった事例があります。

消費者センターから連絡があり、請求される事例も多々あります。

特定商取引法でトラブルを防ぐために重要なこと

  • 特定商取引法の表示は、記載する項目が決まってるので、不備なく記載し、ウェブサイトなどに掲載する
  • 返品特約も自社の方針に合うように、きちんと記載する
  • クーリングオフの法定書面は、利用者に渡すようにする

などの対応が必要になります。

薬機法・健康増進法

健康食品、化粧品、サプリの販売する場合には、薬機法健康増進法に気を付ける必要があります。薬機法では、医薬品の承認を得ていない商品について、効果効能をうたう広告を禁止しています。

つまり、ウェブページや広告に、病気の治療、改善、予防に役立つという表現を禁止しているのです。自社の商品が、本当に病気の治療や予防に役立つと実証されていても「医薬品」でなければ、そのような効能・効果をうたうと薬機法違反になります。

また、体験談のような形で利用者の声として、効能を記載する方法、学者などの研究者の声として記載する方法を取っても、商品の広告としては、医薬品のような「病気などの治療・改善の効果効能」をうたうことはできないのです。

「医薬品の効能」表現って何?

上記のように、医薬品でないのに、病気の治療、改善などの表現はNGとされています。では「医薬品のような効能」表現とは、どういうものをいうのでしょうか?

実は、薬機法で規制されている表現に該当するかは非常に難しい判断が要求されます。

つまり、治療や改善を思わせる表現はアウトということなのですが、その線引きは実際には微妙です。そのため、商品ごとに、この表現はアウト・セーフというのを判断するほかありません。

ここでは、どういったものがアウトで、どういった例がセーフなのか「厚生労働省通達、東京都福祉保健局通知」を参考に具体例を挙げてみます。

薬機法でNG・OKな表現の例

  • 「ガンに効く」
  • 「高血圧の改善」

このような特定の病気、疾患を治す、効果があるといった表現は、アウトです!

  • 「疲労回復」
  • 「体力増強」
  • 「精力回復」
  • 「老化防止」

体の機能の一般的増強、増進を目的とする表現も、アウトです。

次のような栄養補給という表現自体は、セーフとされています。

  • 働き盛りの方の栄養補給に
  • 発育時の栄養補給に

ただ「病中病後の体力低下時の栄養補給に」(病中・病後の栄養補給という表現がある)のように、前後の文脈によっては、アウトとされる場合があります。

また、次のような「健康維持」「美容」の表現自体は、医薬品的な効能効果に該当しないとされています。

  • ~~(栄養成分)は健康維持に役立つ成分です
  • 健康維持、美容のためにお召し上がりください

よくある薬機法・健康増進法のトラブル

よくあるのが、上記のような規制を知らずに、または知っていても「まぁ大丈夫でしょ」と判断してしまい、LPや広告などで効果効能表現を使ってしまい、行政から指摘を受けるというものです。

薬機法・健康増進法は、消費者の身体に影響してくるので、行政の取り締まりが厳しいです。

毎年多くの措置命令が出され、社名も公表されています。また課徴金といって、行政が課す罰金のような制裁金も課されます。

最悪の場合は、刑事罰もあるので、経営者は十分に注意しましょう!

薬機法・健康増進法でトラブルを防ぐために重要なこと

まずは自社の勝手な判断で、OK・NGを決めないということです。このような表現ならOKっしょという判断が命取りになります。

効果効能表現に当たるのかは、専門性が求められます。必ず薬機法・健康増進法に詳しい弁護士に相談するようにしましょう!

まとめ

IT企業が直面する法律トラブルについて、特に著作権法、特定商取引法、薬機法・健康増進法に関する注意点を解説しました。

法律トラブルを避けるためには、他人のコンテンツの無断使用を避け、権利者からの許可を得ること、特定商取引法に基づいた適切な表記を行うこと、そして医薬品ではない商品の効果効能を過剰に宣伝しないことなどに注意をする必要があります。

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