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ソフトウェアのライセンスを許諾する際に、気を付けるべき法的ポイント
目次
ライセンスを許諾する際に、気を付けるべきポイントとは?
自社で開発したソフトウェアについて、他社へ利用を許諾する場合、その他社との間で、ソフトウェアのライセンス契約(使用許諾契約)締結することになります。
このとき、許諾する自社をライセンサー、許諾される他社をライセンシーと呼びます。
では、使用許諾契約にはどのような内容を盛り込む必要があるのでしょうか。
使用権の範囲はどこまで?
まず、使用権の内容を明らかにしておく必要があります。
これは、ライセンス料に応じた適正な範囲内を設定することが必要です。例えば,以下のような事項を定めます。
- 使用許諾の対象には何が含まれるのか。関連資料を提示する場合、どこまで含まれるのか
- 動作するハードウェアを限定するか。限定した場合、当該ハードウェアが故障した場合の対処
- 使用可能なユーザ数、同時アクセスユーザ数、CPU数等の限定をするか。ネットワーク経由での利用をどうか
- プログラムを格納した媒体を提供する場合、その所有関係はどうするか
禁止事項を規定する
次に、禁止事項を定めます。ライセンサーとして、これはやってほしくないという事例を列挙します。
ライセンサーの立場からは、
- ライセンシーが、さらに第三者に使用を許諾すること(サブライセンス)
- ソフトウェアの複製したり、改変したりすること
- リバースエンジニアリング、デバッグ、逆アセンブルなどをすること
以上のような項目などが挙げられるでしょう。もっとも、このように禁止事項を列挙しても、ライセンシーがライセンサーに言わないまま、禁止事項に抵触してしまう可能性もあります。
よって、ライセンシーに対して、ライセンサーによる立入検査を認める条項を入れることで、ライセンシーに対して、牽制するなどの措置が必要です。
免責事項を盛り込む
ライセンサーとしては、ライセンシーに対して、なるべく責任を負わない方がいいですよね。
そこで、免責規定を置くことになります。保証・免責事項の例としては次のようなものが考えられます。
- ソフトウェアの使用による誤作動、データ滅失について責任を負わないこと
- ライセンサーに責めに帰すべき事由以外には責任を負わないこと
- ライセンサーの損害賠償の上限を設ける
ライセンサーとしては、ここは責任を負いたくないということを免責条項で置いておきましょう。