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「これさえ飲めばシミが消える」表現は法律的にOK?【薬機法・景品表示法・健康増進法】
今日のテーマですけれども、「これさえ飲めばシミが消える」これってOKですか?というお話をしたいと思います。
例えばサプリなどが有名かと思いますが、「これを飲むとシミが消えます」といった表現はOKなの?ということでご質問をいただいたのでご説明したいと思います。
問題となるのは3つ
ここで問題となるのは薬機法、景品表示法、健康増進法の3つかと思います。
まず薬機法観点からお話すると、基本的に医薬品などの実際に科学的な効果が検証されているもの以外は効果効能を標ぼうしてはいけません。つまり「病気が治る」などとうたってはいけないわけです。
ですので「これを飲むとガンが治ります」といった表現は薬機法違反になります。
今回の表現に関してはシミが病気かどうかという部分はあります。
しかし、ある程度の体の変化があることから効果効能を標ぼうしているとされるだろうということで薬機法違反となります。
薬機法違反になった場合は行政処分として措置命令や2年以下の懲役といった刑事罰の可能性もあります。
健康増進法も問題となる
次に「シミが消える」と標ぼうしているものがサプリメントや健康食品だった場合には健康増進法が適用されます。
健康増進法では、サプリメントや食品などの口に入れるものに関して健康に対して著しく人を誤認させる表示があった場合には法律違反となり勧告などの行政指導が加わります。
行政指導が行われると公表され、ネットなどに大々的に出てしまうのでサプリメントや健康食品を扱う会社は十分に注意が必要です。
また景品表示法では優良誤認表示になるかと思います。基本的には「これさえ飲むとシミがなくなる」ということはないと思います。
生活習慣の問題やさまざまな要素が絡み合ってシミは消えるわけで、「これさえ飲めば大丈夫」ということはありません。
ですので、事実とは違い著しくよいものだと誤認させているとして景品表示法違反になります。
景品表示法違反の場合
景品表示法違反の場合は措置命令や行政から課せられる罰金である課徴金に加え刑事罰の可能性があります。
課徴金は売り上げの3%とされているため、金額としてはかなり大きいと思います。
また刑事罰については、景品表示法の改正によっていきなり刑事罰の適用がされるようにもなっているため、この点も注意が必要です。
「これさえ飲めば」「病気が治る」といった表現をするとかなり重い罰則や行政指導が下ることになるので事業者は十分な注意が必要かと思います。