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ロボットについては、自動車の塗装や電気製品の組立等で用いられている産業用ロボットだけでなく、近年、サービス業で用いられるロボット、いわゆるサービスロボットの活用も広がってきています。
「サービスロボット」とは、「人又は機器のために有用なタスクを実行するロボット」と定義されています。既に実用化されているものとして、案内ロボット、介護ロボット、清掃ロボット等が挙げられます。
サービスロボットの実用化にあたっては、その安全性の確保が重要になります。
この点に関して、2019年7月1日に施行された産業標準化法改正によって、データやサービス等が標準化の対象に追加されました。
サービスロボットについては、安全方針を確立した上で、以下のようなマネジメントシステムの確立が求められています。
また、サービスロボットの構造によっては、以下の場合があります。
その場合には、当該法律の規制を受け、その製造事業について届出が必要になるとともに、品質基準適合義務が課される等の規制を受けます。
サービスロボットが医療用機器である場合、薬機法の「医療機器」に該当する場合には、製造販売業に係る許可等の規制を受けることになります。
医療機器に該当するロボット技術を用いたリハビリ機器の開発については、経済産業省及び国立研究開発法人日本医療研究開発機構から「ロボット技術を用いた活動機能回復措置開発ガイドライン」が公表されています。
なお、サービスロボットが他人の生命・身体・財産等を万が一侵害した場合の責任を誰がどう負担するのかという点については、民事責任の論点として、現在様々な議論がある。
新型コロナウイルス感染症の感染拡大に伴い宅配需要が急増し、人手を介さない非接触型の配送ニーズが高まる中で、無人の低速・小型の自動配送ロボットを活用した新たな配送サービスの実現が期待されます。
例えば、スーパー・飲食店や小包の配送拠点から周辺の消費者の自宅への配送や、定期的な集荷・運搬業務に活用することが想定されます。
海外では実際に公道を走行して配送に用いる事例もある一方、日本では、歩道で走行する時速6km以下の低速で、かつ小型の無人自動配送ロボットについて、公道での実証も行われていません。
ようやく、2020年4月に、監視・操作者が近くでロボットを見ながら追従する「近接監視・操作」型に限り、歩道走行を含めた公道実証を行うことができる枠組みが整備された段階です。
以上のように、サービスロボットの法律は整備されてつつありますが、まだまだ未整備のところが多いです。
今後も新たな法律やガイドラインが整備されてますので、注目していきましょう!