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芸能人のLINE流出問題にみる「他人のLINEのやり取りを流出させる行為」は違法か?
目次
LINEのやり取りを明かすのは、法律的にどうなのか?
ベッキーさんとゲスの極み乙女の川谷さんとの不倫報道が世間を騒がせています。
週刊誌は、二人のものとみられるLINEのやり取りの内容や、LINEのキャプチャー画像などを掲載しました。
その情報源については、詳細が明かされていませんが、仮に第三者がLINEのやり取りを公開した場合に法的に問題はないのでしょうか?
「プライバシー」として保護される内容とは?
ここで、問題になるのは、プライバシーの権利です。
プライバシーが保護される場合とは、
- 私生活上の事実または私生活上の事実らしく受け取られるおそれのあること
- 一般人の感受性を基準にして公開を欲しないであろうと認められること
- 一般の人々に未だ知られていないことがらであること
とされています(「宴のあと事件」(東京地判昭和39・9・28)
よって、LINEのやり取りなどは、(1)~(3)のやり取りは、プライバシーとして保護されるといってよいでしょう。
また、芸能人という私生活が多くの目に触れてしまう職業であっても、本件のような個人的なものについては、プライバシー保護の範囲が及びます。
出版社、情報提供者の責任は?
まず、プライバシーで保護されるようなLINEのやり取りを明かした出版社は、プライバシー権を侵害をしたので、民法上の不法行為に当たる可能性があります。
また、LINEのやり取りを流した者も、出版社とともに不法行為の責任を負う可能性があります。
法的には、どんな対応ができるのか?
今回、プライバシーを公開された芸能人は、出版社などに対して、どんな対応が考えられるのでしょうか?
プライバシー権に基づいて請求できるものとして、損害賠償請求と、差止請求があります。
もっとも、今回は週刊誌が発売されているため、雑誌の発行を差し止めることはできませんが、損害賠償をすることは可能です。
また、インターネットの掲示板などには、LINEのやり取りや画像について転載されています。それらについて、プライバシー権侵害で、削除を請求していくことができるのです。