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投資運用業の登録が必要?ロボアドバイザーや投資関連情報を提供をする場合の法的規制

人工知能(AI)が資産運用のアドバイス【ロボアドバイザー】
ロボアドバイザーとは、人工知能(AI)を使って、利用者の資産運用を支援するサービスです。現在、様々な事業者がサービスを開始しており、楽天の楽ラップ、みずほ銀行の「SMART FOLIO(スマートフォリオ)」などがあります。
このロボアドバイザーは、利用者に対して、投資リスクの許容度などを計るために、いくつかの質問をします。利用者が質問に答えていくと、その結果をもとに、利用者にあったポートフォリオを組んでくれるというもの。
このロボアドバイザーサービスは、通常、事業者に資金を預け、提示されたポートフォリオに従って資産運用を委託するのが通常です。このため、サービス事業者は、「投資運用業」の登録が必要となります。
投資運用業の登録を受けるためには、最低資本金・最低純資産額として、5000万円が課されています。
また、投資運用業には、業務範囲規制があり、他の業務を行う場合には、届出や財務支局長の承認を得ることが必要です。
インターネットで投資関連情報を提供する場合
インターネットを使って、投資関連情報を提供する場合には、事業者は投資助言業の登録が必要になる可能性があります。
投資助言業とは、報酬を得て、有価証券や金融商品の価値などについて、口頭、文書等により助言を行うことを約し、相手方がそれに対し報酬を支払うことを約することをいいます。
この投資助言業に当たるかは、慎重な判断が必要です。不特定多数の者を対象として、不特定多数の者が随時購入できる方法によって投資情報を提供する行為は、投資助言業に該当しないとされています。
たとえば、以下の方法による投資情報の提供は、投資助言業の登録を受けずに行うことができるのです。
参考:金融商品取引業者等向けの総合的な監督指針
- 新聞、雑誌、書籍等の販売
- 投資分析ツール等のコンピュータソフトウェアの販売
インターネットによる投資情報を提供する場合で、以下の様な場合には、投資助言業の登録が必要になる旨を上記監督指針では、明記されているので、注意が必要です。
- 個別性の高い投資情報を提供する場合
- 会員登録を行わないと投資情報等を購入・利用できないような場合
また、監督指針では、ダウンロード販売などにより、いつでも誰でも自由に投資情報分析などができるアプリやソフトウェアを購入できる状態にあるときには、投資助言業には、該当しないとされています。
一方、そのアプリやソフトウェアを利用にするにあたって、販売業者などから継続的に投資情報に関するデータやその他のサポートなどを受けることが予定されているものであれば、投資助言業の登録が必要であるとされています。
金融庁への登録の際の注意点
上記のようなサービスをする際に、金融庁へ登録する場合には、金融庁の財務局の担当者と面談・折衝する必要があります。
金融庁では、登録に当たって必要な情報を一元的に管理・収集する「概要書」という書類を用意しています。
登録を申し込む事業者は、この概要書を入手し、必要事項について漏れなく記載し、必要書類を添付し、担当官と面談する必要があります。
相手は、官僚なので、書類関係の不備については厳しいので、注意が必要です。