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給与前払サービスって法律的にOKなのかを弁護士【解説】

IT企業のための法律

給与前払サービスの仕組み

給与前払いサービスが増えています。

給料日前にお金が足りない場合に使える便利なサービスです。

給与前払サービスにおいては、従業員が一定の期間すでに稼働しており、一定の労務を会社に対して提供しているものの、これに対応した賃金の支払日が未到来の場合に、サービス提供者が、当該稼働した期間の範囲における賃金相当額を使用者に代わって支払うという形で提供されることが一般的です。

当該サービスは、スマートフォンのアプリをインストールし、必要事項を入力するだけで使用可能となるものも多く、非正規雇用者や若年層の間で好んで用いられるという側面や離職率の低下に歯止めをかけるという効果もあることなどから、導入する企業が近時増加し、企業における人員の確保に貢献しているともいわれています。

しかしながら,このようなサービスを提供している事業者のうち、その提供するサービスのスキームによってはこれが「金銭の貸付け」に該当することがあるという指摘がなされていました。

貸金業への該当性回避の方法

こうした状況を受け、経済産業省が、産業活力強化法に基づくグレーゾーン解消制度を利用して、金融庁に対して確認の求めを実施した上で、2018年12月20日付で公表した見解によれば、以下の前提のもとでは、サービス提供者が行う行為は貸金業法上の「金銭の貸付け」には当たらず、そのため貸金業に該当しないものとされています(2018年12月18日付け経産省「グレーゾーン解消制度に係る事業者からの照会に対し回答がありました給与前払いサービスの提供について」)。

  • 対象となるサービスが、従業員の勤怠実績に応じた賃金相当額を上限とした給与支払日までの極めて短期間の給与の前払いの立替えであること
  • 導入企業の支払い能力を補完するための資金の立替えを行っているものではないこと
  • 手数料についても導入企業の信用力によらず一定に決められていること

ただし、当該グレーゾーン解消制度において示された見解においても、一定の場合には引き続き貸金業に該当するリスクも示されていることから、サービスの検討に当たっては、当該見解を精査した上でスキームを構築することが重要になります。