IT法務・AI・Fintechの法律に詳しい弁護士|中野秀俊のホームページです。 IT法務や仮想通貨NFT、AIなどのITビジネスを専門に扱う法律事務所です。
グローウィル国際法律事務所
03-6263-0447
10:00~18:00(月~金)

検索サービス・SNSにおける広告サービスに関する法律関係

IT企業のための法律

広告配信システムについて

広告配信のシステムについては、検索サービス提供事業者が所有・運営する媒体に広告配信が行われるケースの他、同事業者が広告取引の一部に関与するケースなどがあります。

以下では、検索サービス提供事業者が所有・運営する媒体に広告配信が行われるケースについて、上記「デジタル広告の取引実態に関する最終報告書(PDF)」及び「デジタル広告の取引実態に関する中間報告書(PDF)」を参考に、仕組みを説明します。

アドネットワーク

アドネットワーク提供事業者が、ネットワークに加盟する媒体社を募った上で、複数の媒体社サイトを広告画対象としてネットワークを組み、広告の受注を請け負う機能

アドエクスチェンジ

広告枠(広告在庫)の取引市場

デマンドサイドPF(DSP)

広告主(広告代理店)の広告出稿の最適化を行う機能

サプライサイドPF(SSP)

媒体社が広告在庫(広告枠)の販売の効率化や収益の大化を図るための機能

リアルタイムビッディングでは、以下の流れで広告の配信、表示が行われます。

  1. ユーザーがウェブページを閲覧すると、ウェブページは広告リクエストをアドエクスチェンジやSSPに送付します
  2. 広告リクエストを受け取ったアドエクスチェンジやSSPは、当該広告リクエストをDSPに送付します
  3. 広告リクエストを受け取ったDSPは、各DSP内で当該広告リクエスに合致した広告をリストアップして、オークションを行い、その結果アドエクスチェンジやSSPに対して返します
  4. それを受けたアドエクスチェンジやSSPは、更にオークションを行い、その後オークションの勝者を決定します
  5. その後、勝者となった広告主の広告が媒体社側アドサーバーに送付され、広告がユーザーに表示されます

上記の入札の特徴として、利用者の属性や興味・関心事項などを詳細に握できていれば、関連性が高い広告を効率的に表示することが可能となり広告の単価も高まる。

このため、ネット利用者の様々な情報(登録情報、関履歴などの行動履歴情報、デバイス情報など)を分析して、利用者の興味や関心マッチした広告を表示するために、利用者の情報を広く収集することが行われています。

ターゲティング広告については、令和2年個人情報保護法改などでも、対応がなされています

検索サービス提供事業者・広告主(広告代理店)間の法律関係

検索サービス提供事業者・広告主(広告代理店)間における法律関係は、関係する事業者の種類に応じて、次の3つに分けることができます。

  1. 広告主(広告代理店)・検索サービス提供事業者間
  2. 媒体社・検索サービス提供事業者間
  3. 検索サービス提供事業者以外の広告仲介事業者・検索サービス提供事業者間

広告主(広告代理店)、媒体社ともに、サービスを利用するためのアカウントを開設する際に、当該サービスを提供する検索サービス提供事業者の定める利用規約に同意する必要があります。

このほかに、検索サービス提供事業者との間で、広告の掲載条件等に関する独自の利用契約が締結されることもあります。

令和3年4月、内閣官房デジタル市場競争本部事務局が、デジタル広告市場の実態、意義、競争構造、特性と課題などについて整理した上で、課題を解決するためのルール整備の在り方をとりまとめた「デジタル広告市場の競争評価最終報告(PDF)」を公表し、同年5月末までパブリックコメント手続が実施されました。

今後、同報告を踏まえ、デジタル広告市場に関するルール整備が進められていくこととなります。

広告仲介事業者は、検索サービス提供事業者との間で、広告配信に関する接続について契約を交わして、相互に広告在庫の融通を行っているといわれています。

検索サービス提供事業者・利用者間の法律関係

検索サービス提供事業者と利用する利用者間では、検索サービスの利用に関し、検索サービス提供事業者が定めた利用規約が適用されます。

同利用規約では、サービスを利用する際のルールや検索されたコンテンツに関する知的財産権の取扱いなどについて、定めが置かれています。

広告主(広告代理店)・利用者間の法律関係

広告主・利用者間には広告掲載時点では、直接の法律関係はありません。もっとも、広告をきっかけに、契約の締結に至った場合には、当該契約の内容に従った法律関係が成立します。

プラットフォーム事業者が法的責任を負うことは原則としてありませんが、上述のように、シェアリングエコノミーのプラットフォームの場合、事業者に該当するのが個人、消費者に該当するのが企業になると考えられ、オンラインモールなどの場合に比べ、プラットフォーム事業者には、事業者側を保護する役割が重視されると考えられます。