IT法務・AI・暗号資産ブロックチェーンNFT・web3の法律に詳しい弁護士|中野秀俊
グローウィル国際法律事務所
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もし、弁護士が「壁ドン」を法律目線で語ったら

壁ドン!本当に女子の憧れ…?

美鈴「はぁ…いいなぁ…」
中野「どうしたんですか?普段、傲慢な美鈴さんが、ため息なんて」
美鈴「今見ている少女漫画で、主人公の女の子が、男の子に
「ドン!」と壁に手をつかれて、強引に告白を受ける…。みたいなシーンがあって…。キュンキュンしていたのよ~」

中野「あ、美鈴さんでも、そういう女子っぽいところあるんですね(^^ゞ」
美鈴「失礼な!私は、永遠に女子よ!こういうことされたいわ~」
中野「いわゆる、「壁ドン」ってやつですよね!でも、美鈴さん、壁ドンされたいっていいましたけど、どんな男でもされたいですか?」

美鈴「いや…それは、好きな人だけでしょ!全く興味のないの男にやられても、恐怖でしかないわ!
あ、あとは…イケメンだったら許しちゃう!!山ピーにされたら、ドキドキするわぁ」
中野「美鈴さん、山ピー好きなんですね…(;’∀’)確かに、「壁ドン」って、話題になっていますけど、興味にない男にやられても、かなり怖いと思うんです。もしかしたら、犯罪になってしまうかもしれません。」

「壁ドン」やったら、暴行罪に…?

美鈴「確かに、壁ドンって、好意を持っていない人からされると、かなり恐怖よね」
中野「そうですよね。なので、壁ドンをすると、暴行罪
にあたる可能性があるのです!」
美鈴「壁ドンって、直接身体に触れるわけではけど、それでも暴行罪になるのかしら」
中野「はい。暴行罪の「暴行」は、人の身体に向けられたものであればよく、
人の身体に直接接触する必要ないとされています。
例えば、『怪我をさせる意図なく刀を振り回す行為』や『人の数歩手前に石を投げる行為』なども暴行罪が成立するという裁判例もあります。『壁ドン』も、暴行罪と判断される可能性が出てくるのです」

壁ドンで…脅迫?監禁?

中野「また、壁ドンをする際に、「俺と付き合え」みたいなことを言ったら、脅迫罪(刑法222条)が成立する可能性があります。壁ドンをやって、相当長い間、その場から逃げられなくした場合には、監禁罪(刑法220条)が成立する可能性もあります。」
美鈴「そう考えると、壁ドンって、結構リスキーなのね…」
中野「まぁ、壁ドンをやっていいのは、イケメン限定ってことなんでしょうね」
美鈴「先生…男のかっこいいとされる言動の大半は、イケメン限定ですわよ」