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営業秘密が漏えいしたら、どうなるの?IT法務弁護士とインターネット企業経営者との会話から

機密情報が流用されたら、どうするの?

美鈴「前回、個人情報情報が漏洩した場合に、どのような事態が待っているかを解説してもらい…
最悪、ブタ箱に入ることもあることを教えてもらったんだけど…。
個人情報が漏えいしたら、どうなるの?IT関連弁護士とウェブ企業経営者との会話から
例えば、従業員が退職時に顧客名簿を持ち出してライバル会社に転職した…みたいなときって、
何かこちらで対策は取れるのかしら?

中野「はい。不正競争防止法2条1項4号~9号は,営業秘密を不正な方法で取得したり、第三者に開示したり、利用したりする行為を禁止しています。そして、このような行為した者には、差止請求損害賠償
請求などの法的措置をとることができます。」

美鈴「営業秘密って、どういう情報が営業秘密になるのかしら?私のプライベート情報も、営業秘密になるの?」

中野「美鈴さんのプライベート情報は興味がないので飛ばしますが…技術やノウハウ等の重要な情報が、必ずしも営業秘密となるわけではないのです。営業秘密として保護されるためには、

①秘密として管理されていること(秘密管理性)
②有用な営業上又は技術上の情報であること(有用性)
③公然と知られていないこと(非公知性)
の3要件を満たす必要があるのです!

美鈴「つまり、この3要件が満たされていないと、企業側が重要だと思っている情報を盗まれても、法律上の請求することができないってことなの?」
中野「そうなんです!だから、企業にとって重要だと思う情報は、上記①~③を満たすように適切に管理し、不正な流出などが起こった場合に法的措置が取れるようにしておくべきなのです!」

美鈴「秘密管理性って、どういう管理をしていればいいのかしら?」
中野「前回のブログ記事で、個人情報保護に必要な観点として、

物理的管理(書類などの有形物の場合)
技術的管理(データなどの無形物の場合)
人的管理(従業員・スタッフへの対応)
組織的管理(会社全体としての対応)
挙げました。
このような管理をしていれば、「秘密管理性」も満たすとされているのです。」

美鈴「つまり…重要な情報を、法令に則って管理していれば、個人情報保護対策にもなるし、情報が持ち出されてたときには、法的な請求ができるようになる…まさに、一石二鳥じゃないの!」
中野「そうなんです!だから、個人情報を含め、情報の管理は大事なのです!具体的に、どういう管理をしていくか…次回にお話しします!」