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ジョイントベンチャーや合弁事業で「契約書」を締結するときの法律の注意点

IT企業のための法律

ジョイントベンチャーや合弁事業をするとき、どこに気を付ける?

スタートアップやベンチャー企業にとって、他の企業とジョイントベンチャー合弁事業を行うことはよくあります。

そもそも、ジョイントベンチャーとは、複数の企業が、資本を出し合い、一つの事業や一つの企業(合弁企業)を作ることです。

一緒に事業や企業を作るといっても、お互い別々の企業ですので、思惑が異なります。

信頼していたのに、後から相手方に、一方的に有利な契約だったということも、よくあることです。

そこで、今回は、ジョイントベンチャーをする際の法律的な注意点を解説してきます。

出資比率について

合弁事業やジョイントベンチャーを開始するにあたり、どちらが、どの程度のお金を出すのかです。

合弁会社を作るのであれば、資本金と株式比率をどうするのかを決める必要があります。

株式比率については、過半数を持っている方が、会社について、多くの事項を決定することができます。

注意が必要なのは、持株比率を50:50とする場合です。

これは、一見平等でよいように思います。しかし、お互いの意見が合わなくなった場合、何も決められない状態が続くことになりかねません。

もっとも、一方の会社が、過半数をとってしまうと、他方の会社の意見が反映されなくなってしまいます。

そこで、一方の会社に、過半数以上の株式を持たせ、他方の会社には、ジョイントベンチャーの取締役構成などの重要な事項につき拒否権を定める方法があります。

取締役構成にするかは、法律上決められているわけではないので、あくまで、合弁事業を作る企業同士の話し合いです。しかし、一般的には、お金を出した金額によって決められることが多いです。

たとえば出資比率がA社60:B社40であれば、A社からは3名、B社からは2名選任いった具合です。

ジョイントベンチャーにおける拒否権の内容

上記のように、持株比率や役員構成で少数派になった企業側には、出資比率や役員構成で少数派となる側にとって、重要になるのは「拒否権」です。

少数派となる側も、ジョイントベンチャー・合弁会社の意思決定をできるようにしておく必要があります。

拒否権の事項については、以下のの会社の重要な意思決定に関わる事項を拒否権の対象にすることが考えられます。

  • 定款変更
  • M&A
  • 増資

ジョイントベンチャーや合弁事業の解消に関する規定

ジョイントベンチャーや合弁事業を始めるときは、お互い、双方の事業の発展のために始めます。しかし、やはり別の会社であるので、双方の思惑があります。

よって、ジョイントベンチャー事業を行っていくうちに、方向性の違いから仲違いすることもあります。

このようなときを想定し、ジョイントベンチャーや合弁事業を解消できる場合を規定しておくことが重要になります。

デッドロックの場合の規定

ジョイントベンチャーや合弁事業で、両者の意見が対立して、前に進めなくなってしまう事態が生じることがあります。この場合には、デットロックを解消する条項が必要になります。

例えば、一定の事項について合意できなった場合には、以下のような条項を入れておく必要があります。

  • 株式を一方に譲渡する(譲渡価格は、第三者に算定してもらう)
  • 会社の解散手続に入る

ただし、このようなデッドロックの解消は、会社の解散などにもつながりかねない重大なものですので、特に重要な事項に限定しあくまでも最終手段とした方がよいと思います。

解散請求権の規定

ジョイントベンチャーや合弁事業が赤字(営業損失)に陥った場合などには解散を請求できる旨を定めることがあります。

この請求がなされた場合、他方当事者も解散に同意しなかった場合には、他方当事者はまだ事業を継続したいと考えるケースもあると思います。

その場合は、事業を継続したい当事者が、解散を請求した当事者の株式を買い取る旨を定めておくことが考えられます。

株式の買取価格については、揉める可能性があるので、事前に定めておく方がよいでしょう。

競業避止義務の規定

ジョイントベンチャーや合弁事業では、当事者の競業避止義務についても定めることがあります。

競業避止義務とは、ジョイントベンチャーや合弁事業と同じ事業・ライバルになる事業は行わないというものです。

この条項自体は、問題なく導入されると思いますが、競業の範囲・期間、適用される地域等について、事前に決めておく必要があります。

ジョイントベンチャーや合弁事業は、事前の取り決めが必要

ジョイントベンチャーや合弁事業はうまくいけば双方のリソースを効率的に組み合わせて、一つの企業ではできないような事業を成し遂げることができます。

しかし、別々の企業ですので、いったんもめてしまうと、収拾がつかなくなる可能性があります。

このようなことがないように、事前に必要なことを定めておきましょう!