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「医療広告ガイドラインに関するQ&A」にみる医療広告で可能表現とは。

IT企業のための法律

医療広告として広告可能な表現とは

前回の解説記事(医療広告ガイドラインに関するQ&Aにみる規制を受ける「広告」とは)でも記載しましたが、厚生労働省から、医療広告ガイドラインに関するQ&Aが出されました。

医療法の改正が、2018年6月1日から施行され、医療法の広告規制が、「ウェブサイトによる情報」も広告規制の対象になりました。

今回は、医療広告として規制の対象になったとして、どのような表現まで許されるのか、みていきましょう。

「最新の治療法」や「最新の医療機器」などの「最新」という表現

【質問】
「最新の治療法」や「最新の医療機器」などの表現は、広告可能でしょうか。

【回答】
「最新の治療法」や「最新の医療機器」であることが、医学的、社会的な常識の範囲で、事実と認められるものであれば、必ずしも禁止される表現ではありません。ただし、求められれば内容に係る裏付けとなる根拠を示し、客観的に実証できる必要があります。

登場してから何年までを最新と認めるか等の基準を示すことは困難ですが、より新しい治療法や医療機器が定着したと認められる時点においても、「最新」との表現を使用することは、虚偽広告や誇大広告に該当するおそれがあります。

また、より新しい治療法や医療機器が存在しない場合でも、十数年前のものである場合等、常識的な判断から「最新」との表現が不適切な場合があり、誇大広告等に該当するおそれがあります。

解説

「最新」のという表現は、患者側からすると、それだけで良いものであると思ってしまいます。
そこで、本当に「最新」であれば良いが、求められれば、「最新」の証拠を提出できる準備はしておく必要があります。

また、医学的に、新しい治療法が定着したにもかかわらず、「最新」としていたり、10年以上前の治療法を「最新」とすることは、誇大広告として規制の対象になる可能性がありますので、注意しましょう。

「最先端」という表現

【質問】
「最先端の医療」や「最適の医療」などの広告をすることは可能でしょうか。

【回答】
「最先端」・「最適」・「最良」・「最上」の表現は、誇大広告に該当するため、広告できません。

解説

医療広告については、実際よりも、よく見せるような「誇大広告」は、記載することができません。

「最先端」、「最良」などの表現は、評価を伴うものであり、客観的な判断ができないので、このような表現はできないものとしています。

「プチ整形」といった表現

【質問】
美容医療等の自由診療において、「プチ~」といった短時間で行える、身体への負担が比較的少ない、費用も手軽である、といったような印象を与える表現は、広告可能でしょうか。

【回答】
提供する医療の内容等について、事実を不当に誇張した表現や、誤認させるおそれがある表現は、誇大広告に該当する可能性があります。

解説

厚労省からの回答ですと、明確に「プチ~」がダメと回答しているわけではありません。

しかし、「事実を不当に誇張した表現や、誤認させるおそれがある表現は、誇大広告に該当する可能性があります」としていることから、「プチ~~」と記載されていて、手軽なものでなかった場合には、指摘される可能性があります。

手軽なのかどうかは、まさに評価の問題であり、判断する人の裁量になってしまうので、安全ということであれば、「プチ~~」は、記載しない方がよいでしょう。

「どなたでも○○が受けられます」という表現

【質問】
「当診療所に来れば、どなたでも○○が受けられます」などと、必ず特定の治療を受けられるような表現は、広告可能でしょうか。

【回答】
本来、診察の結果、治療内容が決定されるものであり、あらかじめすべての患者が特定の治療を受けられるような誤解を与えるような表現は適当ではなく、そのような表現は虚偽広告に該当するため、広告できません。

解説

医院の治療において、「必ず●●する」ということはあり得ないので、上記のような広告は、できないことになります。「どなたでも○○」、「必ず~~する」という表現は、記載しないようにしましょう。

手術前のみ又は手術後のみの写真の掲載

【質問】
手術前のみ又は手術後のみの写真を掲載することは可能でしょうか。

【回答】
手術の前後の写真と同様、手術の前後の写真についても、患者等を誤認させるおそれがある治療効果に関する表現に該当するため、広告できません。

解説

手術の前後の写真(ビフォー・アフター写真)については、広告規制でNGとされていますが、手術前のみ又は手術後のみの写真でも、NGとなることが明確化されました。

ウェブサイト上の口コミ情報の掲載

【質問】
医療機関のウェブサイト上の口コミ情報は、医療広告規制対象でしょうか。

【回答】
患者等の主観又は伝聞に基づく、治療等の内容又は効果に関する体験談は、今回新たに規定された広告禁止事項です。

特に、当該医療機関にとって便益を与えるような感想等を取捨選択し掲載するなどして強調することは、虚偽・誇大に当たるため、広告できません。

解説

自社サイトではなく、他社のウェブサイトに記載された口コミ情報については、自身で操作しているわけではないので、掲載しても良いのではないかと思うかもしれません。

しかし、このような体験談は、広告禁止とされていますので、注意するようにしましょう。

医療機関の口コミ情報ランキングサイト

【質問】
医療機関の口コミ情報ランキングサイトについては、医療広告規制対象でしょうか。

【回答】
ランキングサイトを装って、医療機関の口コミ(体験談)等に基づき、医療機関にランキングを付すなど、特定の医療機関を強調している場合は、比較優良広告に該当する可能性があり、広告できません。

解説

医療機関のランキングサイト自体をNGとしているわけではないですが、特定の医療機関を強調している場合はNGとされています。

上記ランクされている医院を過度に強調したりしている場合には、指摘される可能性がありますので、注意してください。

未承認医薬品、医療機器を用いた治療についてはの広告

【質問】
未承認医薬品、医療機器を用いた治療については、広告可能でしょうか。

【回答】
「医薬品医療機器等法」において、承認等されていない医薬品・医療機器、あるいは承認等された効能・効果又は用法・用量が異なる医薬品・医療機器(以下「未承認医薬品等」という。)を用いた治療について、限定解除の要件を満たしたと判断される場合には、広告可能です。

ただし、国内で承認されていない未承認医薬品等を自由診療に使用する場合は、医療広告ガイドラインに記載された限定解除の要件として、具体的には、以下のような内容を含む必要があります。

未承認医薬品等であることの明示

用いる未承認医薬品等が、医薬品医療機器等法上の承認を得ていないものであることを明示すること。

入手経路等の明示

医師等の個人輸入による未承認医薬品等を用いる場合は、その旨を明記すること。また、同一の成分や性能を有する国内承認された医薬品等があり、その効能・効果で用いる場合であっても、入手経路について明示すること。

合わせて、厚生労働省ホームページに掲載された「個人輸入において注意すべき医薬品等について」のページ

(国内の承認医薬品等の有無の明示)

同一の成分や性能を有する他の国内承認医薬品等の有無を記載し、その国内承認医薬品等に流通管理等の承認条件が課されている場合には、その旨を記載すること。

諸外国における安全性等に係る情報の明示

当該未承認医薬品等が主要な欧米各国で承認されている場合は、各国の添付文書に記載された重大な副作用やその使用状況(承認年月日、使用者数、副作用報告等)を含めた海外情報についても、日本語で分かりやすく説明すること。

主要な欧米各国で承認されている国がないなど、情報が不足している場合は、重大なリスクが明らかになっていない可能性があることを明示すること。

解説

未承認医薬品については、患者側がその事実を了承した場合には、問題ありません。

しかし、患者側としては、専門家ではなく、情報もないことから、その事実及びどのようなリスクがあるのか、理解できないことが通常です。そこで、未承認医薬品の広告については、上記のような事項を記載する必要があります。