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企業アカウントでユーザーの個人情報をツイートし炎上した「ゴルスタ」は法律的に何が問題だったのか?

個人情報の管理

中高生限定アプリである「ゴルスタ」がサービス終了すると、アプリ運営会社「スプリックス」が発表しました。

参考記事:中高生向けアプリ「ゴルスタ」終了 個人情報流出に批判朝日デジタル

Twitterで利用者の個人情報をつぶやいた

ゴルスタは「全国の中高生と友達になれる」というキャッチフレーズにサービスを開始。順調にユーザー数を伸ばしていましたが、今年8月に、元利用者がアプリを批判していたのを見つけた担当者が、ゴルスタの公式ツイッターアカウントで「警察に通報します」などとツイート。

その際、担当者は元利用者の氏名と都道府県名も書き込んだことから、インターネット上で炎上していました。これらの騒動、法的にはどこが問題なのでしょうか?

個人情報保護法に抵触する行為

上記のゴルスタで問題となるのは、個人情報保護法に違反していることです。氏名は、個人を特定できる情報ですので、まさに個人情報に当たります。

個人情報保護法では、収集した個人情報を、本人の同意なく目的外に利用してはいけないとされており(目的外利用の禁止)、第三者に提供することもしてはいけないされています(第三者提供の禁止)。

今回、相手方の同意を取っていたということはありえないと思うので、まさに個人情報保護法に違反する行為です。

プライバシー侵害に該当も

また、元利用者は、氏名や都道府県名も書き込まれたことから、プライバシー侵害の恐れもあります。プライバシー侵害になるといえるためには、裁判例では「公開された内容」が以下の3点に該当する必要があるとしています。

  1. 私生活上の事実または私生活上の事実らしく受け取られるおそれのあることがらであること
  2. 一般人の感受性を基準にして当該私人の立場に立った場合公開を欲しないであろうと認められることがらであること
  3. 一般の人々に未だ知られていないことがらであること

今回、運営元を批判したとしてツイッターで、氏名・都道府県名をツイートされたので、上記(1)から(3)を満たし、プライバシー侵害があるといえます。

SNSに個人情報を載せることのリスク

今回は、アプリ運営担当者が、このようなことを起こしてしまったのだと思いますが、結局はサービス終了にまで発展してしまいました。

企業としても「一従業員がやったこと」と済ませることができない時代になってきました。今年の1月にも、不動産仲介大手の従業員が、堀北真希さん・山本耕史さん夫妻が来店したことをSNSに投稿して、炎上する騒ぎがありました。

参考ブログ;企業経営者が考えるべき従業員のSNS対策~堀北真希・山本耕史夫妻の新居探しツイートを参考に~

SNSは、一度投稿されてしまうと、瞬く間に拡散してしまい、収集がつかない状態になります。企業としては、存続の危機になりえるトラブルに巻き込まれないためにも、従業員に対して、SNSに投稿していい内容、NGな内容を教育を含めて、しっかりと研修する必要があるのです。