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外国の仮想通貨(暗号資産)事業者が日本で仮想通貨(暗号資産)事業を行う際の法律

仮想通貨・デジタル通貨に関する法律

外国事業者が、日本で仮想通貨(暗号資産)事業を行う場合

外国事業者が、日本で仮想通貨(暗号資産)事業を行う場合に、どのようなことに注意するべきでしょうか。

日本で仮想通貨交換業を行う場合は外国の事業者であったとしても、原則として、株式会社を設立して業務を行う必要があります。

しかし、当該外国の事業者が、外国仮想通貨交換業者に該当する場合は、その組織形態のままで登録を受けることができます

外国仮想通貨(暗号資産)交換業者とは、資金決済法に相当する外国の法令の規定により、当該外国において、資金決済法に基づく仮想通貨交換業者の登録と同種類の登録を受けて仮想通貨交換業を行うものをいいます。

2015年6月のG7エルマウサミット首脳宣言やFATF(金融活動作業部会)の仮想通貨(暗号資産)に関するガイダンスを踏まえ、外国においても、仮想通貨交換業に対する規制導入が進んでいます。

外国の法令の規定に基づき、当該外国において同種の登録等を行って仮想通貨交換業を営む事業者については、日本において改めて株式会社を設立せずとも、当該事業者白身に仮想通貨交換業者の登録を認めることがふさわしいと考えられることから、外国仮想通貨交換業者も登録を行うことができるとされています。

ただし、事業者の実態を把握し、適切かつ実効性のある監督を行う観点から、外国仮想通貨交換業者が日本において仮想通貨交換業者として登録を行うには、以下のような条件があります。

  1. 国内に営業所を有すること
  2. 国内に住所を有する代表者がいること

仮想通貨交換業者の登録を受けた外国仮想通貨交換業者は、外国仮想通貨交換業者以外の登録業者と同様に、資金決済法上の「仮想通貨交換業者」として取り扱われます。

営むことのできる仮想通貨交換業の内容も、遵守すべき規制の内容も、外国仮想通貨交換業者以外の登録業者と違いはありません。

外国事業者の日本における勧誘行為の禁止

仮想通貨(暗号資産)交換業者の登録を受けていない外国事業者が、日本国内にある者に対して仮想通貨交換業に該当する行為の勧誘をすることは禁止されています。

問題は、どのような行為が「勧誘」に該当するかです。

外国事業者が、日本語のホームページに、仮想通貨交換業に係る取引に関する広告等を掲載する行為は、原則として該当します。

例えば、香港の仮想通貨取引所であるBinance(バイナンス)は、ホームページやサービス上で日本語表示を行っていたところ、2018年3月23日、金融庁から、無登録で、インターネットを通じて日本居住者を相手方として仮想通貨交換業を行っていたとして、警告を受けています。

ホームページなどが日本語ではない場合にも「勧誘」に該当するおそれがある点には注意が必要です。

ただし、日本国内にある者が当該サービスの対象とされていない旨の注意書きが明記され、利用者の居所を確認する手続を経たり、明らかに日本国内にある者による取引であると合理的に考えられる場合には、当該者からの注文に応ずることがないように配慮したりする等、日本国内にある者との間の仮想通貨交換業に係る取引につながらないような合理的措置が講じられている場合には「勧誘」には該当しないとされています。

また、当然ですが、外国事業者が、日本でセミナー活動や営業活動をすることがすることができません。

外国事業者は、日本において、勧誘行為、営業活動ができないことについて、注意が必要です。

外国事業者でも、日本での営業活動が制限されている

上記のように、外国事業者は、日本での仮想通貨(暗号資産)事業を行う場合には、一定の制限があります。

日本での法規制について、十分に把握した上で、事業を行うようにしましょう!