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薬機法の医薬品該当性について「形状・用法用量」はどのくらい考慮したらいいのか

IT企業のための法律

商品の形状が、薬機法の医薬品該当性に影響するのか

医薬品に該当するか否かは「物の成分、形状、名称、その物に表示された使用目的・効能効果・用法用量、販売方法、その際の演述・宣伝などを総合」して判断されます。

したがって、仮に薬理作用が全くないものであっても「疾病の診断、治療又は予防に使用されることが目的とされている」と認められる物は医薬品に該当します。

以前は、錠剤、丸剤、カプセル剤等については、一般に医薬品に用いられる剤型であるとして医薬品的形状とみなされ、形状だけで医薬品に該当するとされていました。判例においても、医薬品に特有の包装方式であるPTP包装を用いた物について医薬品としたものがあります(最二小決昭54・12・17判夕406号98頁)。

しかし、現在は、錠剤やカプセル剤等であっても、直ちに医薬品であるという判断はなされておらず、現実にそのような食品も出回っています。

そのため「食品」である旨が明示されている場合は、錠剤やカプセル剤等であったとしても、原則として、形状のみによって医薬品に該当するとは判断されていません。ただし、アンプル形状など通常の食品としては流通しない形状を用いる場合には、医薬品と判断されるとされています(昭46・6・1薬発476号厚生省薬務局長通知、【資料7】)。

したがって、「食品」の明示をするこよにより、医薬品以外の健康食品においても錠剤やカプセル剤の形状を用いることは可能です。

一方アンプル形状以外でも、通常食品では用いられない舌下錠等は同様に医薬品と判断されることになる可能性が高いです。

商品の用法容量が、薬機法の医薬品該当性への影響

医薬品は、適切な治療等の効果及び副作用等を防ぐ安全性の確保の観点から、服用時点又は服用間隔、服用量詳細な用法用量を定めることが必要不可欠です。

そのため、昭和46年6月1日薬発第476号各都道府県知事宛厚生省薬務局長通知では、以下のとおり定め、医薬品のように服用時期や間隔を記載する場合は、原則として医薬品的な用法用量に当たり、医薬品に該当するとしています。

ある物の使用方法として服用時期、服用間隔、服用量等の記載がある場合には、原則として医薬品的な用法用量とみなすものとし、下記のような記載例は、これに該当するものとしています。

ただし、調理の目的のために、使用方法、使用量等を定めているものについてはこの限りでないとされています。

一方、食品であっても、過剰摂取や連用による健康被害が起きる危険性、その他合理的な理由があるものについては、むしろ積極的に摂取の時期、間隔、量等の摂取の際の目安を表示すべき場合があります。

これらの実態等を考慮し、栄養機能食品にあっては、時期、間隔、量等摂取の方法を記載することについて、医薬品的用法用量には該当しないこととして差し支えないとされています。

ただし、この場合においても、「食前」「食後」[食間]など、通常の食品の摂取時期等とは考えられない表現を用いるなど医薬品と誤認させることを目的としていると考えられる場合においては、引き続き医薬品的用法用量の表示とみなすものとしています。

医薬品に該当する記載例

  • 1日2~3回、1回2~3粒
  • 1日2個
  • 毎食後、添付のサジで2杯ずつ
  • 成人1H3~6錠
  • 食前、食後に1~2個ずつ
  • お休み前に1~2粒

以上のとおりであるため、仮に食品において、摂取量の目安や服用間隔等を記載するとしても「食品」であることを明示した上で、以下のようにあくまで目安を記載することが必要です。

  • 目安として1日2個から3個
  • 栄養補給の目安としては1日3から6カプセル程度