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身体の簡易検査サービスを提供する会社が注意すべき法律の規程【医行為・医師法】

IT企業のための法律

身体の簡易検査サービスは、どこまでやっていいのか

身体の簡易検査サービスについては、医療行為に該当する可能性があり、法律の規定に注意する必要があります。

そこで、今回は、簡易検査サービスについて、解説します。

血液採取について

他人の身体から検体として血液を採取する行為は、身体への侵襲を伴う ため、人体へ危害を及ぼすおそれのある行為として、医行為に該当します。

したがって、血液の採取は、資格を有しない者が他人に対して実施することはできず、利用者自身によって行われる必要があります。

施設で血液などを採取する場合、利用者による血液採取に対して、 施設スタッフがサポートすることが想定されますが、どの範囲であれば医行為に該当しない行為として許容されるかが問題となります。

血液を採取するに至る過程を細かく観察すると、複数の行為に分けられるが、行為ごとに医療業の該当性を検討します。

まず、他人の指先に針を刺す行為や他人の身体から血液を絞り出す行為は、身体への侵襲を伴ったり、有形力を行使したりするため、 身体に危害を及ぼす可能性があるとして医行為に該当し、施設スタッフが サポートすることはできなません。したがって、必ず、利用者が自ら行う必要があります。

他方で、採血に際して他人の手指の血行を促進する行為等は身体に危害を及ぼすものではないため、医行為には該当しません。

したがって、これらの行為については、資格を有しない者であってもサポートすることができます。

厚労省は、2014年4月に「検体測定室に関するガイドライン」を公表しました。

検体測定室ガイドラインには、 検体測定室を開設する際には届出が必要であるなど一定の手続や留意点が定められています。

簡易検査施設を設置する事業者は、検体測定室ガイドラ インに従って管理運営する必要があるのです。

以上を踏まえると、まず、血液などの採取は、利用者自らが行うことを原則とし、施設ス タッフがサポートする場合でも、指先の消毒や傷口の手当てといった医行 為に該当しない行為に限定する必要があります。

また、サービス提供事業者が 設置する検体採取のための施設は、検体測定室ガイドラインに従って管理 運営する必要があります。

結果の通知

身体に関する結果の通知について、医師ではないサービス提供事業者が、検査結果に基づいて診断等の医学的判断を行うことは、医業に該当し、医師法に反して許されません。

たとえば、サービス提供事業者が検査結果を用いて、利用者の健康状態を医学的に評価し、食事や運動等の生活上の注意を提供したり、医薬品を紹介したりすることは法律上できません。

サービス提供事業 者は、医学的判断を特わない範囲、具体的には、検査測定値や検査項目の 一般的基準値を通知することにとどめなければならない。

なお、検体測定室ガイドラインでも、結果の報告は、測定値と測定項目の基準値のみにとどめることが明記されています。

また、検査結果をアプリで表示する場合に、当該アプリが医療機器に該当するかが問題となります。

薬機法によれば「医療機器」とは、人も しくは動物の疾病の診断、治療もしくは予防に使用されること。または人、もしくは動物の身体の構造もしくは機能に影響を及ぼすことが目的とされ ている機械器具等であって、政令で定めるものをいうとされており、ブログラムも対象となるとされています。

プログラムの医療機器該当性の考え方については、「プログラムの医療 機器への該当性に関する基本的な考え方について」の中で、「医療機器プログラム通知」が規定されています。

医療機器プロ グラム通知においては、日常的な健康管理のため、個人の健康状態を示す評測値を表示するような健康管理用プログラムは、医療機器には該当しない としていることからすると、簡易検査の結果を表示するにとどまる場合には、医療機器に該当しないと考えられます。

以上のように、検査結果の通知については、医業該当性との関係で、利用者に対して通知する内容は、検査測定値や検査項目の一般的基準値に限定する必要がああります。

また、結果を通知するアプリについては、結果表示機能を 有するにとどまる場合は、当該アプリが医療機器に該当すると評価される可能性は低いものの、身体に危害を及ぼしうる機能を追加する場合等には、 医療機器該当性を確認する必要があります。

医療機器に該当する場合には、厚生労働大臣の承認をとる必要があるが、承認申請手続に対応する際には高 度な専門性が要求され、手続に対応するための時間と費用も必要となるので、申請者の負担は軽くありません。

医療機器承認審査業務を担う独立行政法人 医薬品医療機器総合機構(通称:PMDA)には、事前に相談に応じてくれる制度もあるので必要に応じて活用ことが必要です。