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企業がインフルエンサーを使って広告宣伝する際に気をつけるべき法律【インフルエンサー・マーケティング】

インターネット法律

インフルエンサーマーケティングでのトラブル

海外の事例ですが、先日、バハマの島でセレブが集う音楽祭を開催するという触れ込みで、セレブたちがSNS上で宣伝した「Fyre Festival」が、実際は大きく異なる内容で、主催者が詐欺容疑で逮捕される事態に発展しました。

横行する倫理なき「インフルエンサーマーケティング」──ある音楽フェスの炎上にセレブたちの“罪”を見た

このイベントには「インフルエンサー」と呼ばれる、SNS上で影響力のある方達も、しきりにSNSで、このイベントについてアップするなどしていたようです。

日本でも、インフルエンサーに、自社商品をPRしてもらうという「インフルエンサー・マーケティング」が行われていますが、この法律問題は、どうなっているのでしょうか?

ステルスマーケティング(ステマ)の法律的問題

インフルエンサー・マーケティングで気を付けることとして、ステルスマーケティング(ステマ)の法律的問題点があります。

ステルスマーケティング(ステマ)とは、実際は特定企業から依頼された宣伝活動にもかかわらず、それを消費者に気付かせないようにすることです。例えば、口コミサイトで、お金を払って、いい口コミを書いてもらうというのは、典型的なステマです。

このようなステルスマーケティング(ステマ)は「景品表示法」の優良誤認表示として規制の対象になります。

消費者庁の「「インターネット消費者取引に係る広告表示に関する景品表示 法上の問題点及び留意事項」の一部改定について 」でも、次のようにされています。

商品・サービスを提供する事業者が、顧客を誘引する手段として、口コミサイト に口コミ情報を自ら掲載し、又は第三者に依頼して掲載させ、当該「口コミ」情報が、当該 事業者の商品・サービスの内容又は取引条件について、実際のもの又は競争事業者に係るも のよりも著しく優良又は有利であると一般消費者に誤認されるものである場合には、景品表示法上の不当表示として問題となる。

事業者が、インフルエンサーに記事や口コミを依頼した場合の法律的問題点とは

上記の景品表示法の規制は、事業者が、顧客へのアピールとして、自社の商品やサービスの内容について行う広告宣伝が対象になります。

よって、消費者が自ら掲載した記事や口コミについては、景品表示法の規制は及びません。

しかし、事業者がお金を払って、インフルエンサーに記事や口コミをしてもらった場合には、景品表示法の規制が及ぶことになります。

よって、インフルエンサーの記事や口コミについて、実際の商品と異なる記載がある場合には、景品表示法の優良誤認表示に当たる可能性があります。

例えば、広告主が、インフルエンサーに広告主が供給する商品・サービスを宣伝するブログ記事を執筆するように依頼し、依頼を受けたブロガーをして、十分な根拠がないにもかかわらず「●●、ついにゲットしました~。しみ、そばかすを予防して、ぷるぷるお肌になっちゃいます!気になる方はコチラ」と表示させることは、景品表示法違反になるのです。

優良誤認表示を行った場合、消費者庁から、優良誤認表示を停止、再発防止策を実施するなど命じられ(「措置命令」といいます。)、命令に違反すると2年以下の懲役または300万円以下の罰金といった刑罰が科せられる可能性もあります。

【広告】や【PR】と表記しておくことが必要

また、事業者から依頼されて記事や口コミをする場合には、そのことを明示せずに、後からバレてしまうと、炎上するというリスクがあります。

そのような事態を防ぐためには、「広告であることを明記する」ことが必要になります、つまり、【広告】や【PR】と、分かるように表記しておくのです。

一般社団法人日本インタラクティブ広告協会が出している「インターネット広告倫理綱領及び掲載基準ガイドライン」でも、上記の必要性が明記されてます。

このようにインフルエンサー・マーケティングに取り組む際には、法律に抵触しないように十分な注意が必要です。


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