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コンテンツの読み放題(○○放題)サービスの法律的注意点

IT企業のための法律

コンテンツの○○放題サービスのビジネスモデル

インターネット上のニュースサイト記事や書籍、雑誌、ブログなどのコンテンツについて、ユーザーが利用料を支払うことでサービス内の記事が読み放題になるサービスが提供されています。

このようなサービスを運営し、有料ユーザーを獲得してマネタイズをするためには、提供されるコンテンツの量及び質を充実させる必要があります。

また、インターネット上には無料で入手できる情報が多くあるため、ユーザーにとって、利用料を払うメリットが明確でなければ、利用料を支払ってまで、有料のインターネット記事を読もうとは思いません。

そのためインターネット記事読み放題サービスでは、ユーザーに当該サービスのメリットを感じてもらう必要があります。多くのインターネット記事読み放題サービスでは、最初の1か月の利用料を無料としたり、一部のコンテンツを無料公開したりすることでユーザーに対して自身のサービスを体験してもらい、利用料を支払う価値を感じてもらうという方法を取っています。

このようなビジネスモデルは、読み放題という点で継続的な役務に対してその対価を支払っているといえるため、サブスクリプションサービスであるといえます。

他方、一部コンテンツを無料で公開するという点では、無料コンテンツにより集客を行い、その集客により集まった無料ユーザーの中から一部の有料ユーザーを作り出してマネタイジングするというビジネスモデルであるため、フリーミアムのサービスであるともいえ、サブスクリプションサービスとフリーミアムサービスが融合したビジネスモデルであるといえます。

コンテンツの読み放題(○○放題)サービスの法律的注意点

無料のコンテンツを公開する場合には、ユーザーにどこまでが無料でどこからが有料かを明確に伝えなければなりません。

そのため、最後まで読むには課金が必要な記事を「無料記事」などと表示して、ユーザーを誘引することがないように留意する必要があります。

また、定額読み放題サービスについては、コンテンツの権利関係の処理に留意が必要です。権利者であるコンテンツホルダーが増えてくると、コンテンツホルダーに対して、どのように収益を分配するのかは検討が必要になります。

また、無料ユーザーが閲覧した場合も考慮するのか等契約するに当たっての検討が必要になります。

会計・税務上のポイント

コンテンツ読み放題サービスについて、無料プランと有料プランが用意されており、ユーザーが無料プランから有料プランへの切替えを行うような場合、多くは、有料プランへの移行後から収益の認識を行うことになります。

ここで、注意が必要なケースとして、次のような事例を考えてみます。

  • 契約期間:6か月(ただし当初1か月は、無料で記事が読み放題)
  • 利用料:6,000円(2か月目から6か月目まで毎月1,200円課金)

もし仮に、無料期間中であればユーザーが自由に解約でき、実際に多くの人が解約を行う状況がある場合、6,000円の利用料は、有料期間(2か月目~6か月目)である5か月間のサービス利用に対して払われていると考えることもできます。

そのため、提供企業は、有料期間開始後から収益を認識することも考えられます。この点、月次で収益を認識する場合は、有料期間開始後、5か月間にわたって毎月1,200円の売上げを計上する処理が考えられます。

一方で、無料期間中を含めユーザーがこのサービスの解約することができず、契約後は基本的に利用料6,000円を支払う必要がある場合はどうでしょうか。

この場合、6,000円の利用料は、事実上、1か月目から6か月目のサービス提供に対して支払われているとも考えられます。

そのため、提供企業は、無料期間を含め収益を認識することも考えられます。

この点、月次で収益を認識する場合は、サービス提供開始後、毎月1,000円の売上げを6か月間計上する処理が考えられます。なお、当該処理を行った場合、課金と収益認識の間にズレが生じることになる点にも注意が必要です。