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フリー素材の写真を使ったら著作権侵害に?著作権侵害されたとき、してしまったときの対処法。

フリー素材サイトの写真を使ったら、著作権侵害で訴えられる

先日、以下のブログ記事が話題になりました。

フリー画像サイトの写真を使ったブログ記事が著作権侵害で検索結果から削除された

これは、写真素材サイトの画像を、ブログのアイキャッチに使ったら、その記事が著作権侵害を理由に検索結果から削除されたというもの。

Googleからは、デジタルミレニアム著作権法(DMCA)の規定に従い、著作権侵害の通知を受けたので、検索結果から削除されたということです。

デジタルミレニアム著作権法とは?

デジタルミレニアム著作権法とは、アメリカ合衆国で1998年10月に成立し、2000年10月に施行されました。デジタル化された情報の著作権のあり方などを規定している法律です。

Googleは、米国法人であるため、このデジタルミレニアム著作権法に準拠しています。

コンテンツがパクられた Googleへの申し立て

自分のコンテンツが盗用された場合には、法的に様々な方法がとれますが、上記のように、Googleに申請して、検索結果から削除してもらう方法があります。

申立フォームは以下になります。
著作権侵害の報告: ウェブ検索

検索結果から削除された Googleへ異議の申し立て

自分のブログ記事が、検索から削除されてしまった場合には、異議申し立てができます。
デジタル ミレニアム著作権法(DMCA)異議申し立てフォーム

ただ、ここでは、英語で理由を記載しなければならないなど、申し立てのハードルは高いです。

フリー素材サイトへの信用は禁物?

上記ブログ記事では、フリー素材サイトの写真を使用したら、訴えられてしまったというものです。このフリー素材サイトは、ユーザーに写真をアップロードしてもらう形式でした。

このサイトの利用規約では、

写真をダウンロードした利用者は、商業目的その他目的を問わず、写真を自由に改変、編集および使用することができます。
写真AC 利用規約より

と記載されています。

しかし、利用規約には、以下のような記載もあります。

写真の使用に必要な権利、承諾およびライセンスがすべて得られていることを確認するのは、利用者および写真をアップロードされる方の責任になります。
弊社は、写真ACに保管されている写真の適法性を保証できません。弊社は写真利用に関するいかなる権利侵害に対しても責任を負いません。

要するに、会社としては、写真を使うことにより、権利侵害があったとしても、一切の責任を負いませんよということなのです。

ユーザーアップロード型の素材サイトには注意

ユーザーにコンテンツをアップロードしてもらう素材サイトの使用は、上記のように第三者の権利侵害をしてしまうリスクをはらんでいます。

この点を注意して、使用するようにしましょう!