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ビットコインなどの仮想通貨に消費税はかかるのか?日本の現状について。

仮想通貨・デジタル通貨に関する法律

仮想通貨と消費税との関係は?

ビットコインなどの仮想通貨について、消費税が課税されるのか?私もクライアントから相談されることが多いです。 これは税理士さんの専門領域なのですが、現在の状況をまとめてみたいと思います。

日本の消費税法では、仮想通貨に関する規定は設けていません。しかし、2014年の自民党が作成した『ビットコインをはじめとする「価値記録」への対応に関する【中間報告】』では、ビットコインなどの仮想通貨の売買には、消費税が加算されるとしました。

また、2014年の国会の答弁でも、ビットコインの取引について、消費税が課されうるとしました(第186回国会常会答弁書28号)。

もっとも、2016年5月25日に、仮想通貨に関する法律が制定され、仮想通貨を

  1. 不特定の者に対して使用することができ、かつ
  2. 不特定の者を相手方として購入及び売却を行うことができる財産的価値

と定義づけられました。

報道でも、仮想通貨を「通貨」「貨幣」として扱うということが報じられたことがありましたが、消費税が非課税になる「通貨」と同様に、仮想通貨も、非課税になるのではないかという意見もあります。

現状の日本の消費税法では消費税の課税対象になるのか?

日本の消費税法は、国内において事業者が行った 事業として対価を得て行われる資産の譲渡及び貸付け並びに役務の提供 については、原則として、消費税が課税されるとしています(消費税法2条1項8号、第4条1項)。

そして、消費税が課税されない非課税取引については、別途、個別に規定しています(消費税法6条1項)。

例えば、ゲーム内通貨や電子マネーなどの資金決済法上の「前払式支払手段」は、非課税取引にあげられており、 これを譲渡しても、消費税は課税されないとされています。

そうすると、現状として、ビットコインなどの仮想通貨については、非課税取引に入っていないことからすると、 仮想通貨の取引については、消費税が加算されるということになりそうです。

欧米では、仮想通貨は消費税が加算されない?

一方、諸外国は、仮想通貨と消費税について、どういう態度なのでしょうか?

米国・ニューヨーク州では、財務当局が、ビットコインの売買取引については、消費税は加算しないという見解を示しています。
参考:Tax Department Policy on Transactions Using Convertible Virtual Currency

また、EUでは、欧州司法裁判所が2015年10月22日に、ビットコインの売買取引について、付加価値税(消費税)は 非課税という旨を判事しました。
参考ブログ:EU裁判所がビットコインは「支払手段」で消費税の対象外と判断!日本への影響は?

一方、シンガポールの税務当局は、ビットコインの取引について、消費税を課税する方針を示しています。

参考:Singapore Tax Authorities (IRAS) Recognize Bitcoin and Gives Guidance

今後の税務当局の対応は?

2016年5月25日に成立した仮想通貨法案で、仮想通貨が決済手段であることが規定されました。 電子マネーなどの「前払式支払手段」などが、消費税法上、非課税とされていることを考えても、 仮想通貨を、消費税非課税とすることも、合理的なように思います。

通常、政府は毎年12月に税制改正大綱を公表し、これを踏まえ、3月末までに国会で税制改正法案を可決します。 今年5月の仮想通貨法案を受けて、消費税法上、仮想通貨をどのように扱うのかが注目されます。


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