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FXなどのコピートレード(MAM・PAMM)を合法的に行うポイント

課金サービスに必要な法律

コピー取引(コピトレ、ミラートレード、ソーシャルトレード)とは、他者の売買判断や売買シグナルを自口座に反映させる仕組みの総称です。

これを日本で行政の登録なしに合法的に行うのは、非常に難易度が高いです。
なぜなら以下の法律に抵触するからです。

①投資助言・代理業(顧客に投資判断を有償で提供・代理/媒介を行う行為)
②投資運用業(投資一任)(包括的な裁量で顧客のために売買を実行する行為)
③第一種金融商品取引業(店頭デリバティブ取引の勧誘・媒介を行う行為)

以下では、コピートレード(MAM・PAMM)の法律問題とそれを合法的に行う方法を解説します。

目次

MAMとPAMMの法的“イメージ”の違い

MAM(Multi-Account Manager)

マスターの売買判断を「同一運用」として、各顧客口座ごとに個別管理(配分・ロット調整)するものです。法的には「顧客ごとに個別に管理される」、「同一運用」の範疇で説明されやすいのが特徴です。

PAMM(Percent Allocation Management Module)


複数顧客の資金を合同プールで合同運用し、マスターの売買を比率で按分します。概念上は合同運用に近く、運用受託の色合い(=一任性)が相対的に強い設計です。

コピートレード(MAM・PAMM)が規制対象になりやすい構造

コピー取引の本質は、他者の投資判断を自分の口座に反映させる点にあります。ここでポイントになるのは、次の三つの問いです。

誰が最終決定者?

顧客が自ら最終クリックで発注するなら「投資助言」に寄りやすく、自動追随(顧客の包括同意で自動執行)なら「一任」に寄ります。

誰が口座開設や取引を勧誘・媒介していますか?

事業者側がFX/CFD等の店頭デリバティブ口座の申込導線まで一体で誘引していると、第一種金商の枠に入ります。

何を、どう約束・表示しているか?

具体的銘柄・タイミングの助言、将来見込みの断定、過去実績の誇大表示は、いずれも規制リスクを高めます。

「登録なしでいけるのでは?」と誤解されがちなケース

経営者の方からよく受けるご相談として、次のような“神話”があります。いずれも、実質で再評価されるため注意が必要です。

無料なら助言ではないのでは?

広告料や紹介料などの間接対価、継続性・組織性、投資判断の具体性があれば、無料名目でも助言性が認定される可能性があります。

「分析ツール」であり自動売買ではない

画面は分析でも、事業者がAPI権限を握り自動追随させるなら、投資一任性が強くなります。名目ではなく権限と実行実態が問われます

海外サービスを“紹介”しているだけ

日本居住者に向けて勧誘・媒介・助言を行えば、日本の規制が及び得ます。海外主体でも、日本向け実質で判断されます。

コピートレード(MAM・PAMM)合法的に事業化する三つのルート

1. 登録して「正面から」提供するルート

助言型(自動執行はしない)

最終執行は顧客のクリックに限定し、シグナル配信やコピボタン提供を行います。投資助言・代理業の登録を取得し、契約書(投資顧問契約)、広告審査、苦情対応、利益相反管理などの体制を整えます。

一任型(MAM/PAMM)

投資運用業は、「包括的裁量委任+投資の執行権限」があること。顧客が事前包括同意を与え、マスターやアルゴが自動で執行する設計は、投資一任になります。
また事業者が顧客口座の取引権限を保持・行使するなら、投資一任性の推認が強まります。

これを採用するには、「投資運用業(投資一任)」の登録を取得します。運用方法(同一運用/合同運用)の明示、API権限・LPOAの管理、カストディ、実績表示の基準、監査ログなどを整備します。

プラットフォームで口座誘導も担う場合

店頭デリバティブの勧誘・媒介を含むなら、第一種金商の該当性を検討します。導線の切り方次第で要否が分かれるため、ユーザーフローを画面単位で図解し、規制該当部分を特定・是正するのが早道です。

口座開設や取引申込みに「実質的に関与する導線」(一体誘導・成約支援・個別勧誘)は、媒介に該当し得るため、第一種金商の登録(または登録業者の枠組み)前提で設計するのが安全です。

一方、純粋な一般情報・広告にとどめて、申込みに関与しない導線なら、媒介に当たらない余地はあります。ただし形式ではなく実態で見られるため、リスク低減の具体策を丁寧に積み上げる必要があります。

2. 登録業者と提携するB2B提供ルート

自社は「MAM/PAMMのツール・データ・UI」の提供に限定し、勧誘・助言・一任・約款・苦情対応等のフロント行為は登録業者側で行うモデルです。契約で役割分担と責任範囲を明確化し、広告・導線は共同ガイドラインで審査運用します。

この方式は、スピード感とコンプライアンスの両立に向きますが、「実質的に自社が助言・一任していないか」を継続モニタリングする仕組み(ログ・監査)まで含めて設計する必要があります。

3. 教育・研究ツールに“切り出す”ルート

個別銘柄・タイミングの示唆を避け、シミュレーション・教育用ダッシュボード・バックテストなどに限定する方法です。

ただし、販売文言や画面の作り方次第で助言性に転ぶことがあるため、「何を言わないか」のガイドラインと、境界線レビューの社内プロセス(法務レビュー)を定例化することが重要です。

設計の急所:ここを外すと一気にグレーになります

最終意思決定点の設計

自動追随を採るなら一任性が高まります。助言型で行くと決めたら、必ず最終クリックを顧客に残す、初期値は自動OFFにする、都度確認を挟む等のUIにします。

API権限・LPOAの管理

事業者側が顧客口座の発注権限を保持・行使する設計は、一任寄りの評価になります。権限の所在・範囲・ログを明文化し、誰がいつ発注したのかを後から再現できるようにします。

口座開設・申込導線の線引き

自社サイトで海外FX口座の申込をワンストップ誘導する設計は、媒介該当のリスクが高いです。情報提供ページと申込ページの分離、責任主体の明示、クリックアウト時のレジェンドなど、導線の「目詰まり」を取り除きます。

広告・実績表示の統制

将来見込みの断定、良い実績だけの切り出し、リスク非開示はNGです。期間・費用控除後・最大ドローダウン・サンプル数等の基準を「広告審査チェックリスト」に落とし、法務とコンプラの事前承認を通します。

よくある質問

Q1. フォロー自動発注ON(標準)はダメ?

A. 顧客の包括同意+自動執行は投資運用業になります。助言型で行くなら最終クリックを顧客に残し、自動はOFF初期値+都度確認が安全です。

Q2. ランキングサイトでマスターを紹介し、同ページから海外FX口座を申込させるのは?


A. 店頭デリバティブの媒介にあたり、第一種金商の無登録に該当するリスクがあります。
申込導線の切断や単なる情報提供に留める再設計が必要です。

Q3. 暗号資産デリバティブのシグナルやコピトレは助言登録の対象?

A. 暗号資産デリバに対する投資判断の助言も投資助言・代理業の登録対象と整理されています。


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