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【法律】ユーザーに口コミしてもらうときは「景品表示法」に気を付ける

口コミサイトで注意するべき法律とは

口コミサイトに掲載される口コミ情報は、一般的には、対象商品やサービスを実際に購入又は利用した一般消費者によって書き込まれます。

口コミサイトに、ユーザーが自ら購入または利用した商品又はサービスについての感想を書き込むことや推奨を行うことは、自由な表現行為であり、一般的には違法性を有する行為ではありません。

口コミについては、ユーザーが書いたものであり、その責任はユーザーにあります。

そのため、情報提供の場を提供している口コミサイトの運営者には、原則的には、法的責任が発生するものではありません。

口コミ情報の内容によっては、名誉毀損・信用毀損、著作権侵害、プライバシー権侵害など、他人の権利を侵害するおそれもあるので注意が必要です。

有利な口コミを掲載する場合

また、口コミサイトで特に問題となるのが、商品・サービスの提供者、口コミサイトに自己の商品又はサービスに有利な口コミ情報を自ら又は第三者を介して掲載する場合です。

この場合には、景品表示法に気を付ける必要があります。

上記のように、口コミ情報は商品又はサービスを利用した一般消費者によって記載されていると考えられていますので、商品・サービス提供者が恣意的に口コミ情報を記載した場合には、消費者は対象商品又は対象サービスに不当に誘引される可能性があります。

そこで、消費者庁は、ガイドラインにおいて、次のように明示しています。

商品・サービスを提供する事業者が、 顧客を誘引する手段として、口コミサイトに口コミ情報を自ら掲載し又は第三者に依頼して掲載させ、当該『口コミ』情報が、当該事業者の商品・サービスの内容又は取引条件について、実際のもの又は競争事業者に係るものよりも著しく優良又は有利であると一般消費者に誤認されるものである場合には、景品表示法上の不当表示として問題となる。

ガイドラインで問題となる事例

ガイドラインでは、具体的に、以下のような行為を「問題となる事例」としています。

(1)グルメサイトの口コミ情報コーナーにおいて、飲食店を経営する事業者が、自らの飲食店で提供している料理について、実際には地鶏を使用していないにもかかわらず「このお店は地鶏を使っているとか。さすが地鶏、とても美味でした。オススメです!!」と,自らの飲食店についての「口コミ」情報として、料理にあたかも地鶏を使用しているかのように表示すること

→口コミだとしても、真実でないことを記載すると、法律違反になります。

(2)商品・サービスを提供する店舗を経営する事業者が、口コミ投稿の代行を行う事業者に依頼し、自己の供給する商品・サービスに関するサイトの口コミ情報コーナーに口コミを多数書き込ませ、口コミサイト上の評価自体を変動させて、もともと口コミサイト上で当該商品・サービスに対する好意的な評価はさほど多くなかったにもかかわらず、提供する商品・サービスの品質その他の内容について、あたかも一般消費者の多数から好意的評価を受けているかのように表示させること。

→高評価の口コミを、依頼して記載させるのも、法律違反になります。

(3)広告主が、ブロガーに広告主が供給する商品・サービスを宣伝するブログ記事を執筆するように依頼し、依頼を受けたブロガーをして、十分な根拠がないにもかかわらず「ついにゲットしました〜。しみ、そばかすを予防して、ぷるぷるお肌になっちゃいます!気になる方はコチラ」 と表示させること。

→ブロガーやインフルエンサーに依頼するとしても、根拠がないものを記載してはいけません。

なお、上記のような景表法違反が成立する場合には、不正競争防止法品質誤認惹行為に該当し、こちらにも違反する可能性もあるので、注意が必要です。