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契約書のひな型を使うメリット・デメリットと使用するときの注意点

契約書に関わる法律

契約書を作成するとき、インターネットで検索をして、「契約書のひな型」や「契約書のテンプレート」をを探し、それを使用することがあるかと思います。

ここでよく質問されるのが「ネットで落ちている契約書のひな型を使用しても問題ないのか」という点です。

契約書の作成で「ひな型」を使っても法的に問題はない

そもそも契約書を作成するときに「ひな型」を使うことは、契約をする際に法律的な問題になるのでしょうか?

ここで問題となるのは、著作権です。

契約書の著作権については、裁判例もあり、原則として契約書は著作権で保護されません。契約書は、著作物といえるほどのオリジナリティがなく、著作権法では保護されないというのがその理由です。

そのため、インターネットで配布されている契約書を使用することは、法律的にOKになります。

ただし、契約書にオリジナリティが認められて著作権で保護される場合、それをそのまま使ったり、改変したりして使うことは著作権違反になりますので、注意が必要です。

ネットにある契約書や利用規約の雛形を丸パクリしても著作権侵害にならない?【弁護士が解説】

契約書のひな型を使うメリット

契約書のひな型を使うメリットとしては、以下が挙げられます。

契約書作成のコスト削減

契約書を自分たちで一から作るとなると大変です。自分たちで調べて作成するとなると、時間的なコストがかかります。これをひな型を使うことによって、時間的なコストは圧倒的に削減されます。

また弁護士に依頼すると、弁護士への報酬が必要になります。ひな型を使うことで費用的なコストを削減することができます。

契約書作成の手軽さ

いままで契約書に触れてこなかった人にとって、いきなり契約書を作れと言われても困ってしまうと思いますが、ひな型を使うことによって、誰でも簡単に契約書を利用できるというメリットがあります。

契約書のひな型を使うデメリット(リスク)

次に契約書のひな型を使うことのデメリットやリスクについてです。

自社のビジネスに合っていない

契約書を作る際には、原則として自社に有利に作る自社に不利な部分を訂正することが大切です。

契約書のひな型は、中立的に作られていることが多いので、自社のビジネスに有利な条項になっているわけではありません。

契約書の作成の相談に乗ってくれるわけでもないので、自社のビジネスに合った内容を教えてくれません。また「こういうポイントを入れたいんだけど」といった細かな要望にも対応はしてくれません。

自社のビジネスでは他社と差別化している部分があると思います。本来はそこを守るために契約書を作成する必要があるのですが、契約書のひな型は汎用的な分、個別具体の条項には対応していません。

自社の強み、差別化ポイントを契約書に反映できないのは、マイナスポイントであると思います。

法改正に対応していない

法律は日々変わります。民法も大きな改正が行われましたし、会社法なども毎年のように変わっています。またBtoC取引で必須の消費者契約法や特定商取引法も、頻繁に法律の改正があります。

契約書のひな型は、この最新の法律改正に対応していない場合があります。

契約書のひな型の中には、「○○法改正対応」などと謳っているいるものもありますが、それでも1年も経てば新たな法改正がありますし、そもそも法改正に対応しているかをチェックすることも大変です。

契約書のひな型を使ったトラブル例

契約書のひな型を使ったトラブルでよくあるのが、何かしらの問題が起きたときに、契約内容が自社の有利になっていなかったので「取れたはずのお金がとれなかった」または「多額の金額を支払わなければならなかった」というものです。

他には契約書に書いてあった条項が、法律的に無効な条項で、契約書全体が無効になってしまったという相談も多くあります。

これはひな型を作った人が、そもそもその法律を知らなかった。法律改正で無効になったのに、その改正を知らなかったということもあります。

契約書は一度締結してしまうと、後戻りできないので、十分注意しましょう!

契約書のひな型を使うときの注意点

契約書のひな型を使うこと自体は悪いわけではありません。しかしその中身は十分に吟味すべきです。

まずは契約書の内容を自社のビジネスに合わせた調整をしてください。事業内容に応じて特定の条項を追加または削除する必要があります。

また、最新の法律に基づく修正をすることも大事です。特に法律で無効になった条項をそのまま載せてしまうと、契約書全体が無効になってしまいます。十分に注意しましょう!

専門家のアドバイスを受ける

さらに専門家のアドバイスを受けることも重要です。法律を分かっていない方が契約書の内容をチェックするのは大変ですし、本当に合っているのか検証することもできません。

契約書を作成する際には弁護士などの専門家にチェックしてもらうことを強くお勧めいたします。

専門家に契約書をチェックしてもらう際にも注意点があります。例えば、弁護士であれば誰でも良いというわけではありません。弁護士にも専門があります企業の法律問題を専門に行っている弁護士に依頼するようにしてください。

契約書は定期的に見直しをする

契約書は定期的な見直しをしてください。上記のように法律改正は頻繁に行われますし、自社のビジネスも変化していくと思います。

契約書を定期的に見直し、必要に応じて修正することが大切です。

まとめ

契約書は自社のビジネスを守る、発展させる、さらに余計なトラブルを防止するうえで非常に重要なものです。

いざトラブルが起こってから後悔をしないように、しっかりと契約書を作るようにしましょう!

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