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アプリの販売では、App Storeの規約について注意しよう!【2023年2月加筆】
アプリをリリースする上で、外せないデベロッパー規約
スマートフォン用のアプリをユーザーに対して配布するためには、多くの場合、リリース企業がユーザーに直接配布するのではなく、両者の間に、プラットフォーマーとして、Apple、Googleなどの第三者が介在することになります。
そのため、リリース企業は、プラットフォーマーの定める「ルール」に従ってアプリのリリース・運営を行わなければなりません。
以下では、代表的なプラットフォーマーの1つであるApple(「App Store」)を例に、「ルール」の内容を解説します。
App Store規約の内容
AppleのApp Storeを経由してアプリのリリースを行うためには、Appleとの間で以下の所定の契約を締結する必要があります。
- Apple Developer Agreement
- Apple Developer ProgramL icenseA greement
上記のほか、プラットフォームを利用して自らが行おうとする活動の内容に応じた規約への同意が必要です。
さらに、上記のデベロッパー規約に加えて、アプリ開発を行う上で、プラットフォーマーにより求められる具体的な仕様に従う必要があります。
具体的には、App Storeでリリースしたいアプリの開発後、Appleに対して審査の申請を行います。
Appleは、申請を受けると「App Store Reviewガイドライン」の内容に従ってこれを審査し、これに則したアプリであると承認されれば、無事にリリースされ、そうでなければ、却下(リジェクト)されることになります。
Appleは、リリース審査の際のリジェクト理由になりやすいものを自身のウェブページ上で紹介しています。
具体的には、以下などがあげられます。アプリの開発にあたっては、特にこれらに注意が必要です。
- バグがあり、ユーザーインターフェイスが基準に達していないこと
- 類似アプリが複数ある
- ユーザーに誤解を与えること
App Store Reviewガイドラインでは、たとえば以下のようなアプリが具体的に禁止されており、これを理由としてリジェクトや、アプリの仕様等の変更を求められた事例も発生しています。
- 宗教、人種、性的指向、性別、出身国民族、その他特定のグループへの偏った言及または解釈など、中傷的、差別的、悪意のあるコンテンツ
- 人間または動物の殺害、負傷、拷問、悩待のリアルな描写。または暴力を助長するようなコンテンツ
- 武器や危険物の避法使用や配慮に欠けた使用を助長するような表現または銃の購入を助長するような表現
- あからさまに性的またはわいせつなコンテンツ
また、App Store Reviewガイドラインでは「Appのコンテンツまたは機能(例:サブスクリプション、ゲーム内通貨、ゲームレベル、プレミアムコンテンツへのアクセス、フルバージョンの利用)は、App内課金を使用する必要があります。コンテンツや機能を解放するため、ライセンスキー、拡張現実(AR)マーカー、QRコードなど、App独自の方法を用いることはできません」
以上のように、アプリ内課金(AppStoreでの決済)を回避する決済手段を禁止しており、アプリ内のコンテンツのみならず、その仕様についても具体的な制限を課しています。
アプリ事業者は、法律だけでなく、プラットフォーマーの規約を確認する
以上のように、アプリ事業者が、Apple、Google経由でアプリを販売する場合には、法律を守ることはもちろんのこと、プラットフォーマーの規約を確認する必要があります。
法律は守っていても、プラットフォーマーの規約を守らないと販売できませんので、事業者としては、きちんと確認するようにしましょう。