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ITベンチャー企業の創業者は何%の株式をもっておくべきか【IT企業と資本政策】

会社は、社長のものではありません!

会社は、誰のものか…。答えがないように見えるテーマですが、法律上は答えが出ています。

ズバリ、出資者(お金を出した人)のものです。株式会社であれば、株主のものになります。

つまり、会社にお金を多く出した人が一番偉いというわけです。 いくら社長が会社の運営を頑張って、利益を出したとしても、株主がその経営者を交代させたいと思えば、いつでも社長をクビにできるのです。

よって、IT企業を立ち上げる際には、

  1. 創業者である自分が、何%の株式を持つのか
  2. 他に、どういう人間に、何%の株式を渡すのか

を考えなければいけないのです。これを「資本政策」と言います。

創業者、何%の株式を持っておくべきか

それでは、創業者は何%の株式を持っておくべきでしょうか。 もちろん、これには答えはないのですが、法律上は気を付けておくべき数字があります。

(1)投資家(創業者以外)が50%超の株式を持つ場合

1人の投資家が、5割を超える(過半数)株式を持つと、株主総会の普通決議事項が、独断でできてしまいます。

例えば、取締役や監査役など、会社の役員選任&解任決議は、株主総会の普通決議事項ですので、誰を役員にするのか、誰を辞めさせるかは、その投資家の独断で行えてしまうのです。

よって、創業者は、社長として、自分がいかに頑張って会社のために尽くしたとしても、過半数の株式を持つ投資家が「辞めてください」と言えば、辞めざるを得ないのです。

最低でも、創業者が、50%以上の株式を持っていないと、会社が自分の思いどおりにならなくなってしまいます。

(2)投資家(創業者以外)が、3分の1超の株式を持つ場合

1人の投資家に3分の1以上の株式を持たれてしまうと、株主総会の特別決議事項(3分の2以上の賛成が必要)が、自らの判断でできなくなってしまいます。

会社法上、株主総会の特別決議事項とは、次のような事項があります。

  • 定款の変更
  • 新株発行事項の決定
  • M&Aにまつわる事項(事業譲渡、合併、会社分割等)
  • 資本金の減少

このように会社としての重要事項が挙げられます。例えば、定款の記載事項である会社名を変えたり、本店所在地を変えたり、株式を発行して資金調達する際やM&Aをしたいと思っていても、いちいち投資家の賛成が必要になるのです。

よって、創業者の持分比率が、3分の2を割る場合には、相当慎重にする必要があります。

(3)投資家(創業者以外)が、3分の2以上の株式を持つ場合

この場合には、投資家が、会社の決定事項のほとんどすべてのことを決定できることになります。

投資家が3分の2超の株式を持ってしまうと、会社はもう投資家のものと言ってもよく、創業者の意思は反映されないことになります。

資金は欲しい…けれど、安易な出資の受け入れには、ご注意を!

ITベンチャー企業などでは、資金は喉から手が出るほど欲しいはずです。

しかし、安易に出資を受け入れてしまうと、自分が創業した会社から追放されてしまう可能性があります。 そんな事態にならないために、当初から資本政策をきちんと設計しておきましょう。


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