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システム・ソフトウェアを納品したのに検収してくれません。報酬は請求できますか?

こんなシステム開発トラブル、ありませんか?

ユーザに指定されたサーバに、システム一式を格納し、納品が完了したことを通知しました。ユーザからは「納品とはいえない。」として契約書に定められた検収をしてくれません。契約書に従えば,14日以内に検収しない場合は検収合格になると記載されてるので、報酬を請求したいと思っています。

こういった場合に、ベンダ側は報酬を請求できるのでしょうか?

システム開発における「完成」って、どういう状態をいうの?

ベンダが、システムを完成させてユーザに引き渡したときに,ベンダには報酬請求権が発生します。

通常のシステム・ソフトウェア開発契約書では、ベンダがユーザに納品した後に、ユーザが検査を行い,検査に合格した場合に、ベンダに報酬請求権が生じると規定されていることが多いです。

ここでよくトラブルになるのが、ベンダは「契約で約束したシステムは完成している」と主張するのに対し,ユーザは「約束したものが出来てない/不具合が多数ある」などと主張するケースです。

システム開発は目に見えるものではないので「完成」という概念がわかりづらいものです。
では、どういった場合に、「完成した」いえるのでしょうか?

東京地裁平成22年1月22日の判決を見てみると、以下のように判示しています。

請負人が仕事を完成させたか否かについては,仕事が当初の請負契約で予定していた最後の工程まで終えているか否かを基準として判断すべきである。

よって、当初の仕様書の記載や議事録、メールのやり取りなどから、どういうシステムの内容の合意があったのか?ベンダが作成したものは、それを満たしているのか?を判断することになります。

そして、「予定していた最後の工程」が終えていれば、多少の不具合があったとしても、システム開発は「完成」していると判断されるのです。(不具合については、ユーザーは別途、瑕疵担保責任を追及することになります。)


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