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AIや学習済みデータにどのような権利が与えられるか【AIと知的財産権】

ロボット・AI・ドローンの法律

AIは知的財産権として保護されるのか

最近のAIの技術の進歩は、目覚ましいものがあります。その中でAIの権利関係については、議論されていないのが、現状です。

そこで、AIのプログラム自体や学習済モデル知的財産権として保護されるのかを見ていきましょう!

AIと知的財産権(著作権、特許権)

AIといってもプログラムの1つです。そうするとプログラムの著作権により保護されることが考えられます。

またAIのプログラムについて特許を取得すれば特許法に基づいて保護されることになります。
プログラムの発明は、ソフトウェア特許の取得が可能です。

プログラムの著作権についてみてみると、これが認められるためには、判例上、以下の点が必要とされています。(知財高裁平成18年12月26日)

プログラムの全体に選択の幅があり
かつ
表現に作成者の個性が表れているものであること

通常のプログラムについては、定型的なものも多く選択の幅が限られています。

またプログラムは論理的であることが求められているため個性が発揮しづらいということもあります。そうすると、プログラムについては著作権が認められづらいのが、通常です。

またソフトウェア特許についても、プログラムについて、認められるためには、そのプログラムがハードウェアを用いて具体的に実現されていることが必要です。

このようにAIのプログラム自体については、著作権や特許権で保護されるというのは限定的になるというのが現状です。

学習済モデルの法的保護

AIについては人間が、AIに対して学習をさせること(機械学習)が最初に必要です。

そうするとAIのプログラムそれ自体よりも、機械学習の成果として生成された学習済モデルの方が価値が高いともいえます。

ではこのようなAIの学習済モデルについては、法律上どのような保護は認められのでしょうか?

まずこの学習済モデルが、著作権法上のプログラムと言えるかどうかが問題になります。

著作権法上のプログラムと言えるためには、コンピューターを機能をさせて、ある結果を得ることが出来るようにするような指令を組み合わせたものであることが必要です。

学習済モデルというのは、計算結果としての数字の羅列に過ぎません。そうすると学習済モデルについては著作権法上のプログラムに当たらず、本体の保護されない可能性が高いです。

また学習済モデルに対し特許として保護が与えられるのかを検討すると、ここは法律上、不明確なところがありますが、プログラムの関数自体には、発明するが認められないと言う見解が有力です。

オープンなデータ流通構造に向けた環境整備

不正競争防止法による保護

著作権や特許権で法的保護は認められないとしても、不正競争防止法による保護が考えられます。

不正競争防止法の中に営業秘密と言う規定があります。これは営業秘密が、盗まれたり、勝手に使われた場合に損害賠償ができるというものです。

この営業秘密にあたるためには以下の3つの要件を満たす必要があります。

  1. 機密性
  2. 有用性
  3. 非公知性

①の秘密管理性とは、情報を非公開として、社内でも特定の人のみがアクセスできる(アクセス制限)といった措置を取ることをいいます。

③の非公知性とは、まだ誰にも知られてないと言うことです。

これは学習済モデルについて、非公開とする事が考えられますし、リバースエンジニアリングが困難な暗号がなされていれば、非公知性を満たすという指摘もなされています。

オープンなデータ流通構造に向けた環境整備

AIは、複雑な構造だからこそ、権利関係を明確に

AI技術は、複雑かつ高度な技術を有しています。そのため、権利関係については、これから問題になっていくことが予想されます。

どのような権利が認められるか、最新情報も含め、チェックしましょう!


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