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EU司法裁判所がIPアドレスは個人情報と判断!日本の個人情報保護法はどうなっているの?

個人情報の管理

EU司法裁判所がIPアドレスは個人情報と判断

ドイツ海賊党の議員が、ドイツ連邦政府のウエブサーバーが利用者の承諾を得ないまま、IPアドレスをアクセスログとして記録し保管しているのは、EUの個人情報保護法違反だとして提訴していた裁判で、EU司法裁判所は、IPアドレスは個人情報だとする判断を下しました。

参考記事:EU: IPアドレスも個人情報とする新判断・承諾なしでのアクセスログの保管は違法に

今後、EU域内でウエブサイトの運営を行っている事業者は全て、アクセスログにユーザーのIPアドレスを記録することを、事前にユーザーに対して了解を取ることを求められることになります。

これは、あくまでEU司法裁判所の判断ですが、日本の個人情報保護法ではどうなっているのでしょうか?

そもそも、個人情報とは?

日本における個人情報保護法では、「個人情報」の定義がなされています。

「個人情報」の定義は『生存する個人に関する情報であって、当該情報に含まれる氏名、生年月日その他の記述等により特定の個人を識別することができるもの(他の情報と容易に照合することができ、それにより特定の個人を識別す ることができることとなるものを含む。)』とされています。

具体的には「氏名」「住所」「生年月日」のような情報が典型例です。

もっとも、「個人情報と紐付く行動履歴」も、「他の情報と容易に照合することができ、それにより特定の個人を識別することができることとなる情報」も「個人情報」に該当するとされています。

また「移動履歴」や「個人情報と紐付く購買履歴」のようなものも個人情報に当たるとされています。

改正法によって、個人を特定できる番号も、「個人情報」とされる

個人情報保護法ですが、2015年9月に、10年ぶりに改正がされました。

この法律では、「個人識別符号」というものが、新たに「個人情報」に含まれることになりました。

個人識別符号とは、特定の個人の身体の一部の特徴を電子計算機の用に供するために変換した文字、番号、記号その他の符号であって、当該特定の個人を識別することができるものとされています。

例えば「顔認識データ」や「指紋データ」「DNAを構成する塩基の配列」のような個人の身体の特徴を変換した文字、番号、記号等の符号(「パスポート番号」、「運転免許証番号」のような個人に割り当てられた文字、番号、記号等の符号のことをさします)は、当該特定の個人を識別することができるものとなります。

「個人識別符号」に該当すると、企業などでは、個人情報保護法の規定を遵守しなければならず、負担が増えることになるのです。

日本において、IPアドレスは、個人情報か?

では、IPアドレスは、日本において、個人情報になるのでしょうか?

IPアドレスは、それ自体では、直ちに個人を特定できるものとはいえないので、個人情報保護法にいう「個人情報」とはいえないでしょう。

また、IPアドレス自体は、「個人識別符号」にもなっていません。

ただ、プロバイダのIPアドレスの管理方法によっては、IPアドレスで個人が特定しまう場合もあります。今後の政令なども含めて、「個人情報」にあたるのか、注目です!


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